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日本人初のウェルター級世界チャンピオンを目指して、WBO(世界ボクシング機構)王者のブライアン・ノーマンJr(24=米国)に挑んで敗れた佐々木尽(23=八王子中屋)が25日、都内のドームシティ内のblue-ing! DISCOVERで会見を開いた。

1週間ぶりに報道陣の前に姿を見せた佐々木は、「悔しい気持ちでいっぱい。勝利の姿を見せられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。試合後は、気づいたら病院で起きて、1日で記憶は全部戻りました。最初のダウンは覚えてなくて、記憶というより意識が飛んでた」と、世界初挑戦を振り返った。

8オンスの影響もあったと振り返った佐々木は、初回のダウンに関して、「単純に自分のミス。攻撃の途中で動きが止まって、側頭部に当たって効いてしまった。プランが崩された。雑に攻撃的にいってしまった。相手の技術が上だった」と、悔やんだ。ノーマンと自身の差は「ボクシングスキル。スピードとパワーの差は感じなかったが、技術面の差を感じた。ノーマン選手は、攻撃する時にディフェンスができていて、ディフェンスの時も攻撃を意識していた。パンチの時の体重の乗せ方も上手かった。100%のパワーを20%にされていた。常にパンチを受けても、ダメージが少ないところに頭を置いていた」と、世界の壁を学んだ。

清々しい表情で試合を振り返った佐々木だが、「周りが思うほど、差はなかったと思う。相手が嫌がってる場面もあった。技術を磨いて、もう一度挑戦したい。ディフェンスを、一番強化したい」と、課題の克服に闘志を燃やした。
世界初挑戦のために強化していたのは、「前の手。シャブで崩して右ストレートなどを狙っていた。初回にダウンをした後も、勝てると思っていた」と、歯車が崩れた初回のダウンを悔やんだ。
最後にくらった左フックに関しては、席を立って身振りを入れて解説した佐々木。「左ボディ、打ち終わりに左にサイドして打ってきた、完璧な対策だと思ったし、自分もやりたいと思った」。

会見に同席した中屋廣隆トレーナーは、「勝つ準備はしてきたが、ノーマン選手が想像以上の成長を遂げていた。オフェンスに特化はしていたが、尽の成長が早かったので、世界戦が早く組めた」とし、世界挑戦が決まってからの限られた時間の中で、「ジャブのスピードを強化した」。ノーマンのパンチ力など、個々の技術に関しては、それを上回る選手ともスパーリングができていたというが、「攻守の切り替えなど、ノーマン選手はトータルで技術力が高かったし、前回の試合からも打ち終わりの隙を修正してきていた。試合中にも成長しているのを感じた」と、チャンピオンを称えた。
その上で、中屋廣隆トレーナーは、世界再挑戦までは、「期限は設けないが、尽のこれからの成長を見て決めたい。海外でスパーリングを増やす必要がある」との考えを示した。
