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[引退会見]2025.6.4

世界4階級制覇王者の田中恒成が引退!

 世界最速世界4階級制覇王者の田中恒成(29=畑中)が4日、名古屋市内のCBCテレビ婦人ホールで会見を開き、現役引退を発表した。

 世界最速4階級制覇という偉業を成し遂げた田中恒成。現役生活11年の間に、主戦場としたミニマム級からスーパーフライ級までのWBO(世界ボクシング機構)のベルトを全て手にした。2013年2月に日本ボクシングコミッション(JBC)がWBOを認定して以来、えんじ色の世界のベルトの認知度と地位を、一気に高めた立役者と言っても過言ではない。

WBOの4本のベルトを獲得!
 アマチュア4冠という実績を引っ提げて、2013年11月10日にプロデビュー戦を迎えた田中恒成は当時、18歳の現役高校3年生だった。そのちょうど1年1ヶ月前にプロデビューした井上尚弥(32=大橋)が”怪物”と騒がれたことから、田中に付けられた”中部の怪物”という愛称は、デビュー前から広がりつつあったが、"もう一人の怪物"としての前評判は、デビュー戦で確信に変わった。当時のWBO世界ミニマム級6位のオスカー・レクナファ(34=インドネシア)から判定3-0の完封勝利を挙げてから。もとい、初回に右ストレートでダウンを奪った瞬間からだった。
世界ランキング6位を相手にデビュー戦
 会見の冒頭で田中は、「プロボクサー田中恒成は、引退することをご報告させていただきます」と静かに語り、「プロ生活11年間、たくさんの応援ありがとうございました」と挨拶した。

引退の理由は両目の怪我

 引退の決め手は、長年続いた怪我と視力の問題。ラストファイトとなった昨年10月のプメレレ・カフ(30=南ア)戦前から両目の状態が悪く、試合後には手術することが決まっている中で、リングに上がった。試合直後に右目の状態が悪化し、3ラウンドにはまったく見えなくなり、左目も悪い中で戦い抜いた。両目網膜剥離の手術後、視力は戻ったものの、現在も右目の視界は歪んでおり、両目で焦点を合わせることができないという。

4年間で5度の手術

 2021年から首のヘルニアや目の手術など、合計5回の手術を繰り返した。次に試合をすれば失明の可能性があることから、今年4月にグローブを吊るすことを決めた。「ボクシングは100%続けたいが、現実的にできるのか、できないのかを判断して、その結果、(今回の引退を)決めた」。悲鳴を上げ続けてきた体が、気持ちよりも先にテンカウントを数え上げていた。
木村翔と対決!
 司会者から思い出の試合を聞かれた田中は、2013年11月に行われた世界ランカーとのデビュー戦(48.5s契約6回戦)、2018年9月にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に並ぶ12戦目での世界3階級制覇を成し遂げた木村翔戦、そして、世界4階級制覇に挑むも初黒星を喫した井岡一翔との一戦を挙げた。

 「デビューする前、会長に『強い選手と試合を組んでください』と大きなことをお願いして、用意していただいたのが世界6位との試合。腰の状態が悪く、スパーリングができない中、どうやってプロとして自信を持ってリングに上がれるかを考えた結果、乗り越えることができた」。

 「木村戦の前に首のヘルニアの手術をして、実践練習ができない中、気持ちとスタミナがある木村選手に対抗するために、どう戦おうかと考えて、苦手だったランニングだったりを頑張って、12ラウンド中、一度もネガティブな気持ちにならずに戦い抜くことができた」。

 「井岡戦の直前に目の状態が悪くなり、初めての負けで(自分の中で)崩れていくものがあった。(井岡選手に)自分がやりたいことが読まれているなと思ったが、再起戦後に若い選手にスパーリングをお願いされた際、『ついに自分も踏み台にされる時が来たんだな』と、これまでと違う怖さがあった。しかし、そのスパーで自分なりに考えてやってきたことが成果として現れた。相手が何をやられたら嫌なのかが手に取るようにわかった。自分のボクシングへの向き合い方が変わった試合。井岡選手は負けた時から一番好きなボクサー」。
井岡一翔に挑んだ!
 「チームは自分にとっての宝物。そうやって思える存在になれたことがとてもうれしいし、感謝している。畑中ジムは創設31年目だが、自分が入門する前に、たくさんの先輩やトレーナーが作ってきて強くなった畑中ジムに入ったからこそ、最速で世界チャンピオンになることができた。畑中ジムに関わった方々、畑中会長に感謝している」。

「畑中ジムだから世界王者になれた」

 そして、父・斉氏と兄で東京五輪フライ級銅メダリストの亮明への思いも語った。「3歳で空手を始めて約30年。父は誰にどんなことを言われても一切、ブレずに僕に人生を懸けてくれた。計り知れないほど感謝している。兄とは小さいころから一緒にやってきて、とても努力する選手だったので近くで見ていて、尊敬するボクサー」と語った。

父に感謝、兄を尊敬している

 畑中清詞会長は「小学5年の時に初めて会った時、5〜6年もすればすぐに世界チャンピオンになれると思ったが、年齢が足りなくて7年後に世界チャンピオンになった。格闘センスとスピードを見て間違いなく世界チャンピオンになると思った。最初から世界最速(日本人世界最速奪取記録)を狙おうと思っていた」と語った。

8月16日(土)に露橋スポーツセンターで引退式

 畑中会長から、8月16日(土)に名古屋市露橋スポーツセンターで開催される「SOUL FIGHTING」で引退式が行われることも発表された。
おつかれさまでした
 田中は「世界5階級制覇だったり、海外での試合だったりと目標を達成できず悔しい気持ちはある。しかし、『あの時まにこうしておけばよかった』というのはない。ボクシングを通して格好いい人になりたいと思い続けてやってきた。そういう人になれたかはわからないが、これからからも格好いいかどうかの軸は変えずに、田中恒成を応援してよかったなと思ってもらえるように頑張っていきたい」と言葉に力を込めた。

今後はボクシング界に携わっていきたい

 今後に関しては未定だが、「具体的には決まっていないがボクシングが好きなので関わっていきたい」と語った。ジムの会長やトレーナーとは違う形で、ボクシング界に恩返しをしてきたい考えを示した。

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