セレス小林会長ら約50人が袴田巌さんの無罪を訴えた!

　日本プロボクシング協会(JPBA)のセレス小林こと小林昭司会長らボクシング関係者が26日、元プロボクサー袴田巌さんの無罪判決を求めて、静岡地裁と静岡地検に要請活動を行った。この日は厳さんの姉、秀子さんも参加。袴田さんの再審公判の判決は、9月26日に言い渡される。

　活動に参加した元世界王者は小林会長のほか、飯田覚士さん、畑山隆則さん、女子の鈴木菜々江さんの計4人。ほかにも元東洋太平洋、日本王者でSRSジムの坂本博之会長、日本フライ級11位の苗村修悟(SRS)ら現役選手も駆けつけ、その数は47人に上った。

　袴田さんの裁判は5月に再審の審理が終了し、現在は1カ月後の判決を待っている状況だ。一行は、静岡地裁に対しては無罪判決を、静岡地検には無罪判決が出た場合に控訴しないよう要請した。街頭アピールでは、袴田さんの潔白を示すオリジナル白Tシャツを身につけ、白バンデージを拳に巻いて無罪を訴えた。

　記者会見したJPBAの小林会長は「袴田先輩は長い間戦ってきた。早く本当の意味で、自由の身になってほしい。日本プロボクシング協会には袴田巌支援委員会があり、業界を挙げて袴田さんをバックアップしている。今日ここに来ている人は一部だが、みんなが同じ思いでいる」と語った。

　静岡県の清水で強盗放火殺人事件が起きたのは1966年のことで、すでに58年が経過した。袴田さんは無罪を訴え続け、昨年3月にようやく裁判のやり直し(再審)が認められた。現在、袴田さんは88歳、姉の秀子さんは91歳。ボクシング界を含む支援団体は、一刻も早い無罪判決と控訴断念を求めている。

 「これ以上、拘留を続けることは、耐え難いほど正義に反する」。静岡地裁の村山浩昭裁判長(当時)が死刑執行の停止と、47年7ヶ月間拘留されていた袴田さんの即日釈放を決めた時の言葉を思い出してほしい。