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日本フェザー級3位の前田稔輝(27=グリーンツダ)が4日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第2競技場)で開催された「HIC Presents CRASH BOXING vol.32」のメインイベントにおいて、ヨーティン・トンカン(27=タイ)を相手に再起戦に臨んだ。
再起戦にもリラックスした様子で初回に入った前田は、ジャブで試合を組み立てつつも、ノーモーションの左ストレートを織り交ぜて、テンポを変えるなど、格の違いを見せつけた。2ラウンドに勝負あり。カウンターでダウンを奪った後、立ち上がってきたトンカンの顔面にパンチをまとめて、レフェリーストップを呼び込んだ。
リング上で勝利者インタビューに答えた前田は「相手のレベル的には物足らないが、気持ちいいKO見せようと思ったら、力んでしまった。狙いすぎた」と、元気なまま、再起したことをファンに報告した。
それでも、成長ぶりを披露するには至らず、「(練習で準備してきたことを)出す前に終わった。年内にもう1試合すると思う。どっちが勝つかわからないような、ヒリヒリする試合を楽しみにしてもらいたい。ランキング上位の選手相手でも、試合で結果を出せるように」と気を引き締めた。
笑顔で控え室に戻った前田は「無事に勝ててよかった。課題はあったが、練習から修正して、年内にいい試合したい」と早くも次戦に目を向けた。圧巻のパフォーマンスを見せた再起戦だったが「左に頼りすぎた。頭の位置を変えていろんな攻撃ができたらよかった。倒して勝たなアカンと思って、それが余計な力みになった」と、自身の戦いぶりに注文をつけた。
今後に関しての質問に答えたのは、本石昌也会長、「日本タイトルにこだわっていきたいし、日本タイトルにしか挑戦しない」と明言し、現役上位日本ランカーに対戦を呼びかけた。
前田は「何回もチャンスは巡ってこないので、次が最後のつもりで頑張る」と覚悟を口にした。日本タイトル奪取のための課題として「最初から自分のペースを掴むこと」とし、攻撃面の「引き出しを増やす」と、ひとつ上のレベルのパフォーマンスに向けた取り組みの重要性を説いた。