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千里馬神戸ジム主催の「SENRIMA SUPER FIGHT 70」が28日、神戸芸術センターで開催され、メインイベントに岸田聖羅(26=千里馬神戸)が登場、長身サウスポーの戸川叡二(27=姫路木下)とライト級8回戦で拳を交えた。
カウンターの取り合いで緊張感
序盤は様子を見ながら警戒心を高めた岸田と戸川だったが、徐々にジャブと右ストレートで中に入った岸田に対し、戸川も左ストレートと右フックを打って決定打を許さず。終盤に打ち合う場面もあったが、ダウンには至らなかった。それでも、最後まで緊張感を保ちながら技術戦が見ることができた。
初のライト級のリングで結果を残した岸田聖羅
試合後にリング上でインタビューを受けた岸田は、名前こそ遠慮して出さなかったが、リング禍で今年2月に亡くなった穴口一輝(享年22=真正)のことを例に挙げ、「ボクサーは、一分一秒命をかけて戦っている」と、熱い想いを胸に戦っている全ボクサーの心の内を代弁し、心温まる支援に感謝した。ただ、この日の自身の戦いぶりには、「しょっぱい試合をしてすみません」と頭を下げた。ライト級初挑戦で、体調管理に少し不安があり、2ラウンドには足がつったとのことだが、「パンチは通じたし、収穫は多かった」と振り返った。今後はスーパーフェザー級とライト級の両階級を主戦場に上を目指す。
敗れた戸川は「カウンターを狙っていた」と、手数を増やせなかったことを悔やんだが、「相手のタイミングが良かった」とカウンターの取り合いで、対戦した岸田に分があったと振り返った。伸び代を見せた戸川の今後に注目したい。
殿本恭平(勝輝)快勝!
最強挑戦者決定戦に出場する殿本恭平(29=勝輝)は、サハラット・テヒラン(タイ)と対決、右ストレート一発で仕留めた。試合後には「体が温まる前に、たまたまパンチが当たって、よかったです。11月に最強決定戦あるんで精進します」と、日本タイトル獲得に向けて一歩前進した。
決勝進出の熊谷直起!
西日本新人王ミニマム級決勝戦に駒を進めたのは、熊谷直起(25=千里馬神戸)。サウスポーでリズミカルなボクシングで、試合巧者ぶりを披露した松本磨宙(22=泉北)から右フックでダウンを奪って、判定勝利を収めた。
試合後、笑顔の熊谷は「人生初のダウンを奪いました」と千里馬啓徳会長に報告、労いを受けた。リング上では、「誰も僕が勝つと思ってなかったと思うけど、自分だけは勝つと信じて戦ってよかった。次も追い込みかけて頑張ります」と、西日本新人王決勝に目を向けた。