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ライトフライ級を主戦場とする内田勇気(31=KG大和)とミニマム級で活躍する諸岡直樹(31=セレス)が27日、東京・後楽園ホールで開催された「Life Time Boxing Fights 21」のメインイベントで、9年ぶりの再戦に臨んだ。試合は、48.2kg契約8回戦で行われた。
中間距離からジャブを上下に散らしながら、前に出て先に仕掛けたのは、9年越しのリベンジに燃える内田。迎え討つ諸岡は、リングを大きく回りながら、接近戦では左右のボディを叩いた。中間距離から中に入るタイミングを変えて、試合巧者ぶりを存分に示したスピーディーな展開が最後まで続いた。ダウンシーンはなかったが、諸岡が軽量級のスピードと手数を生かした技術戦を制した。
笑顔で控え室に戻った諸岡は、「もっと、相手を軸にアウトボクシングを展開したかったが、距離が合わず見てしまった。最後は、出るしかないと思った。(最終回の前には)ポイント的に危ないと思ったので、全部出した。感極まった」と接戦を振り返った。
9年越しの再戦だが、4回戦で戦った前回とは違う8回戦のリングで対戦したことに「お互いに成長して、対戦するのを楽しみにしていた。勝ててよかった」と安堵した。
この日の試合は、セレスジムの先輩で、来月18日、日本スーパーフライ級タイトル戦に挑む青山功(35)にバトンをつなぐ大切な試合だった。「大好きな青山先輩に勝利をつなぐことができて、まずはホッとしている」と笑顔が弾けた。
今後に関して、「ランキングに入って、タイトルマッチをして、チャンピオンになる。一歩ずつ、セレスジムに貢献していく」と抱負を語り、控え室での取材に同席したセレス小林会長も「8回戦で2勝したので、日本ランキングにも入ると思う。練習ではもっとできる」と、ミニマム級で上を目指すことを後押しした。
軽量級の中でもパワーには、定評のある諸岡に関して「遠くから踏み込んでくる感じだったので、勢いは感じたが、ガードをしていたので、ダメージはなかった。もっと入ってきて打ってくると思っていたので、避けていなして、一発打ってきたら三発打ち返すつもりだった。左フックに頼りすぎた。フットワークが活かしきれなかった」と反省の弁が続いた。
大一番を終え、「プロデビュー15年目、今日はプロ20戦目で、節目の試合だったので、勝ちたかった」と目頭を熱くした。