和田まどか! 史上最速2戦目でタイトル挑戦!

　アマチュア8冠の実績を引っ提げて、今年4月にプロ転向した日本アトム級2位の和田まどか(29=TEAM10COUNT)が14日、後楽園ホールで開催された「VICTORIVAvol.14」のセミファイナルで、ジュターティップ・シティチェン(22=タイ)とOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座決定戦で対戦した。国内最短タイ記録となる2戦目で、地域王座に挑んだ和田のパフォーマンスに注目が集まった。

　サウスポーの和田が初回、ジャブからワンツーにつなげて先制攻撃。ジュターティップの右のリターンを浴びたが、ワンツーからパンチをまとめてダウンを奪った。試合を決めたのは2回。和田は左ボディアッパーで相手の動きを止め、左ストレートで2度目のダウンを奪うと、ワンツーでダウンを追加。最後はロープに詰め、連打でレフェリーストップに持ち込んだ。

　力の差を見せつけた和田だが、「初回が終わって、セコンドから『焦るな』と指示が出て、リズムを立て直すことができた。結果的に2ラウンドで終わったが、反省点ばかり」と内容には満足していなかった。それでも、「3戦目で世界を獲りたい。アマチュアでやってきたプライドを持って、日本人最短で世界を狙う」と、国内最速記録となるプロ3戦目で世界王座奪取を目指す。

　ミニマム級でタイトルを獲得した和田だが、世界初挑戦は1階級下のアトム級を考えている。WBA(世界ボクシング協会)とWBO(世界ボクシング機構)は、同門の松田恵里(30)が保持しているため挑戦はできない。IBF(国際ボクシング連盟)王者は、山中菫(22=真正)、WBC(世界ボクシング評議会)王者はティナ・ルプレッチェ(31=ドイツ)が君臨している。

ターゲットは山中菫(真正)とティナ・ルプレッチェ(ドイツ)

　TEAM10COUNTの鳥海純会長は、「2本(WBAとWBO)は恵里が持っているので、WBCかIBFを狙うことになる」としつつも、「今日の内容ではまだまだ。一発もらうとやり返す気持ちが強すぎるので、(パンチを)もらってしまう。ここを修正していかないといけない」と、次戦に向けて注文をつけた。

　一方、KO負けしたジュターティップは、「(和田選手とは)体格差があった。左ストレートが強かった」と肩を落とした。