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[試合後談話]2023.11.3

東日本新人王が決定!

 第80回東日本新人王決勝戦が3日、後楽園ホールで行われ、1752人の観客が見守る中、熱戦が繰り広げられた。

 全試合終了後には、表彰式が行われ三賞(MVP、敢闘賞、技能賞)が発表された。

 勝者は、12月23日(土)に同会場で行われる全日本新人王決定戦で、西軍代表と激突する。
MVP:牧田健之介(RK蒲田)
 MVP(最優秀選手賞)を受賞したのは、フェザー級の牧田健之介(22=RK蒲田)。山川健太(19=大橋)と対戦した牧田は、前の手で独特のリズムを取ると、2回にワンツー左フックで痛烈に倒して試合を決めた。
「夢のようです」
 会心のKO勝ちを飾った牧田は「勝てると思っていなかった。夢のようで現実味がない」と喜びに浸ると、「ダウンを奪った左フックは、硬いものが当たった感触があり手応えを感じた。形に残るものを手に入れて、本当にうれしい」と笑顔を見せた。
敢闘賞:赤井英五郎(帝拳)
 敢闘賞には、ミドル級の赤井英五郎(29=帝拳)が選ばれた。マッチョパパ一基(34=協栄)と拳を交えた赤井は、2回からプレスをかけて左ボディを痛打。激しい打撃戦を繰り広げる中、徹底的にボディにパンチを集めて判定勝ちした。

 3度目の新人王挑戦で、ついに東日本新人王に就いた赤井は「レフェリーが止めてくれないかなと思いながら打ち込んだ。後半になるにつれて、力んでしまったのが課題。三賞があるとは思っていなかったので、選ばれて驚いている」と感想を語ると、「次戦まで日にちは少ないが、強くなってこの場所に戻ってくる」とさらなる精進を誓った。

次戦勝てば、親子2代での全日本新人王

 試合後、囲み取材に応じた父・赤井英和氏は「今日はボディ打ちが良かった。しかし、マッチョパパ選手も力をつけていた。4ラウンドでの試合だったが、また対戦したら面白い試合になるのではないか」と話すと、「これから、さらに対戦相手のレベルが上がっていくので、打たせずに打つスタイルを磨いてほしい」と注文をつけるのも忘れなかった。最後は「今日は、勝ってくれて本当に親孝行してくれた」と息子の勝利を喜んだ。

 赤井氏も1981年に全日本新人王のタイトルを獲得しており、親子2代での全日本新人王誕生まであと1勝となった。
技能賞:須藤大和(伴流)
 技能賞は、スーパーバンタム級の須藤大和(22=伴流)が獲得した。サウスポー須藤が前後の動きを意識しながら打ち終わりを狙うのに対し、鳥井はプレスをかけて左ボディで応戦。一進一退の攻防を繰り広げる中、須藤は3回に左ショートでダウンを奪うと、右フックでダウンを追加。最後はショートアッパーでグラつかせて、レフェリーストップに持ち込んだ。

 須藤は「最初にダウンを奪った左ストレートは感覚がなかったが、右フックで倒したときは、もう立ちあがってこないと思った。鳥井選手に気持ちの強さを感じた。勝ててホッとしている」と安堵の表情を浮かべると、「ボクシングが上手い方ではないが、気持ちは見せることができたと思う。MVPを目指していたが…、次に向かって頑張ります!」と決意を口にした。
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