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オープニングマッチに登場したWBO-APスーパーウェルター級チャンピオンの井上岳志(33=ワールドS)。5ラウンドに右ストレートで、同級15位のティーラナン・マートサーリー(23=タイ)を倒すと左ボディで、ダウンを2つ追加。6ラウンドに右フックで仕留め、2度目の防衛に成功した。
試合後、会見場で取材に応じた井上は「世界ランキング7位に入っているので、世界を狙えたらと思います」とキッパリ。今回の成果として、ノーモーションのジャブからの右ストレートでダウンを奪えたことを挙げた。複数回ダウンを奪ったことに関して、「半身に構えることで、左の攻撃が相手に見え辛くなっているのではないか」と左ボディでダウンを奪ったシーンを振り返った。今後は、アッパーと左ボディの打ち分けに磨きをかけるとした。
齊田竜也会長は、「世界ランカー同士の試合の話も進んでいる」とし、来年早い時期にも実現する可能性にも言及した。
右オーバーハンドでダウンを奪うなど実力者ジョー・サンティシマ(27=比)を完封した藤田健児(29=帝拳)は試合後、「常に動き続けることは出来てたが、相手のパンチを警戒しすぎて、セコンドの指示を実行できなかった。倒すことを意識しすぎてしまったが、狙っていた右のオーバーハンドでダウンは取れた」と、課題と成果を織り交ぜて試合を振り返った。「アマ時代からライバル視している堤駿斗(24=志成)との比較があるから倒したかった」と苦笑いしたが、「体力、技術を向上して日本、アジアなどタイトルに挑戦していきたい」と抱負を語った。
OPBF東洋太平洋バンタム級チャンピオンの栗原慶太(一力)がフローイラン・サルダール(比)と対決。ゴングが鳴ると一気に前に出たサルダールが右ストレートから右アッパーでダウンを奪うと、右オーバーハンドでダウンを追加。最後はパンチをまとめたところでレフェリーが試合を止めた。衝撃の1ラウンド1分TKO決着に会場がどよめいた。
「負けたら引退するつもりでリングに上がった」と切り出したサルダールだが、「これからもトレーニングして、ランキングを上げて、ボクシングを続けたい」と抱負を語った。試合に関して、「栗原のビデオを見て研究した」というサルダール。「右ストレートとフックを警戒していた」と安堵の表情を浮かべた。
2発目のダウンの後から記憶がないという栗原は「右を喰らわないように気をつけていたが、喰らってしまった。序盤を凌いで、中盤から後半にKOをねらっていた」と悔しさを絞り出した。1回目のダウンの後に前に出たのは、「元気なところを見せて、サルダールを下がらせるつもりだった」。今後に関しては「控え室に戻って反省の弁が出ていたので、ボクシングを続けたいんだと思う」と目頭を熱くした。