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兄弟揃って、それぞれミニマム級の暫定世界王座に就いているWBCの重岡優大(26=ワタナベ)とIBFの重岡銀次朗(23=ワタナベ)が14日、都内のワタナベジムで練習を公開した。
重岡兄弟は、10月7日(土)、東京・大田区総合体育館で、それぞれ正規王者と王座統一戦を迎える。
優大がWBC王座統一戦で対戦するのは、パンヤ・プラダブスリ(32=タイ)。41戦40勝(24KO)1敗の戦績を残している名チャンピオン。
銀次朗が統一するのは、IBFのミニマム級王座。今年1月に対戦した時には、試合中の偶然のバッティングによる負傷のため、正規王者のダニエル・バラダレス(29=メキシコ)が試合続行不可とし、無効試合となった。来月の再戦で決着をつける。
3150FIGHTクラブの亀田興毅ファウンダーは常々、契約選手のバックアップの重要性を説いてきた。重岡兄弟には、OPBFライトフライ級王者ミエル・ファハルド(比)、元世界ランカーでOPBFライトフライ級10位のジェイソン・バイソン(25=比)、WBA世界ミニマム級3位のジョン・マイケル・ズレタ(28=比)の3名のスパーリングパートナーを招聘している。
この日、優大はバイソンと、銀次朗はズレタと、それぞれ2ラウンドのスパーリングを披露した。
初回に左ストレートで顔を弾いた優大は、相手の返しの右ストレートをバックステップでかわすと、カウンターの右フックをヒット。2ラウンドも足をよく動かしながら、カウンターを好打した。
優大は「4日連続でスパーリングをしていて、明日もする。今日は2ラウンドだけだったので、スイッチが入らなかった。12ラウンドのスパーリングでは、各ラウンドごとにテーマを掲げながら、危機感を持ってやっている。日本人選手と違って、実戦に近い緊張感を持ちつつ、楽しく練習をしている。3人(フィリピン人)ともタイプが違う。日本人選手にはないテクニックがあり、とにかくパンチが強い。疲労感はあるが当たり前のこと。この環境に感謝しながら練習している」と、言葉の端々から充実感が伝わってきた。
亀田ファウンダーは疲労が溜まる中、練習を披露した重岡兄弟について「今の時期にしてはよく動けている。本人たちも勉強になっていると思う。生き生きと楽しそうにスパーをしていましたね。それだけでフィリピンから呼んだ甲斐がある。次の試合が楽しみ」と目を細めた。
ステップを刻みながら、相手の踏み込みにジャブを合わせた銀次朗は、左ストレートを打ち抜いた。2回には、プレスをかけて左オーバーハンド、右フックで優勢に進めた。