JBCとJPBAが実行委員会で協議

　JBCによると、通常は前日計量時にパスポートの写真と出場する選手の顔を目視で確認し、照合しているが、計量時に姿を現した選手と名乗る2人とトレーナーがパスポートを所持していなかったため、担当したJBCの職員は、在留証明書に記載された氏名で出場選手を確認し、パスポートの写しを試合後に送るよう指示していた。

　これまで、外国人選手が日本で試合をする時の本人確認は、厳格に行われてきたものの、JBCの安河内剛本部事務局長は「性善説」がベースにあったことを認めた上で、再発防止のため今後は、管理と業務の厳格化を徹底することを明言し、JBCの萩原実コミッショナー兼理事長も「今後2度と起きないように徹底したい」と謝罪した。

　平仲会長と平仲ジムのセコンドライセンスを持ち、今回、ナイジェリア人選手の招聘のための業務を担当していたボビー・オロゴン氏の2名の処分については、JBCの規律委員会で話し合われる。

　替え玉と対戦したリドワン・オイコラ(26=平仲) は、日本フェザー級王者の松本圭佑(23=大橋)に挑戦することが決まっているが、WBO-AP王座決定戦も兼ねているこの試合は、予定通り8月30日(水)に後楽園ホールで行われる。

　昨年の大晦日に行われた井岡一翔(34=志成)のドーピング検査で、大麻成分が検出されたことを、先日、井岡チャンピオンが出場した世界戦の3日前にJBCが発表した件に関連して、WADA (世界アンチドーピング機構)が定める規制値以下だったため、JBCはドーピング違反はないと結論づけたが、この日行われた実行委員会に出席した日本のプロボクシング協会のセレス小林は、「いけないものは、いけない。数値の問題ではない」との考えを示した。

　安河内本部事務局長は、この件に関して囲み取材に応じ、「副流煙などで出る数値ではない。我々としてはこの事実を軽く考えいない」と、先日の世界戦の直前に発表した経緯を説明した。

　大麻の使用に関して、井岡チャンピオンは一貫して、完全否定している。