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元IBF(国際ボクシング連盟)ス―パーバンタム級王者の岩佐亮佑(33=セレス)が6日、千葉県柏市内のジムで現役引退を発表した。
類稀な動体視力を評して、"イーグルアイ"の愛称でも親しまれた岩佐は、アマチュア高校3冠を経て2008年8月にプロデビューすると、2017年9月にIBF世界王座を獲得。2度目の防衛戦で敗れたが、2019年12月には、米国ニューヨークで、マーロン・タパレス(31=比)を相手に、IBF暫定王座決定戦を制して、王座返り咲きに成功。正規王者のムロジュン・アフマダリエフ(28=ウズベキスタン)との王座統一戦で惜敗。ファンの期待を背に再起したが、今年4月に行われた韓国で臨んだ試合がラストファイトとなった。
類稀な動体視力を評して、"イーグルアイ"の愛称でも親しまれた岩佐は、アマチュア高校3冠を経て2008年8月にプロデビューすると、2017年9月にIBF世界王座を獲得。2度目の防衛戦で敗れたが、2019年12月には、米国ニューヨークで、マーロン・タパレス(31=比)を相手に、IBF暫定王座決定戦を制して、王座返り咲きに成功。正規王者のムロジュン・アフマダリエフ(28=ウズベキスタン)との王座統一戦で惜敗。ファンの期待を背に再起したが、今年4月に行われた韓国で臨んだ試合がラストファイトとなった。
「やり切った」
会見の席で岩佐は「ここ最近(引退するということは)言ってきたが、前回の試合で完敗して、自分の中でやり切れた気持ちと、ボクシングに対しての満足感を得られたので、今回を持ちまして引退とさせていただきます。18歳からやってきた15年間のプロ生活。気持ちよく終われることは、一生懸命やり切った結果かなと思う。僕にかかわってくれたすべての人たちに感謝したい。このご恩は一生忘れません。長い間、記者の皆様もに携わっていただき、本当にありがとうございました」と、ファンと関係者への感謝の気持ちを伝えた。
マーロン・タパレス戦
思い出に残る試合は3試合。2017年の小國以載(角海老宝石)戦。この試合で、世界王者に輝いた。「小國さんの試合は、勝った嬉しさよりも、自分は(世界王者に)なれる人間だったと安心した(試合)」と振り返った。
そして、もう1試合。「心の底からうれしかったのは、ニューヨークでのタパレス戦」と、2019年12月に米国ニューヨークで行われたマーロン・タパレス(31=比)とのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦をベストバウトに挙げた。
現WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者のタパレスを、左カウンターで豪快に倒した。「言葉の通じない国で勝って、周りの見る目がガラッと変わった。ニューヨークまで見に来た日本人への対応も変わったと聞いた。試合後、知人から勝った瞬間、『お前の友達はすごいな!』と言われたという話を聞いてうれしかった」。
岩佐と言えば、山中慎介(帝拳→引退)との日本バンタム級タイトルマッチを覚えているファンも多いだろう。後に世界チャンピオンとして名を馳せた2人が、超満員の後楽園ホールで名勝負を繰り広げた。「あの試合でボクシングに対する考え方も変わったし、あの負けがあったからこそ、粘り強い心を持つことができた」と、10年以上経っても語り継がれるあの一戦を振り返った。
そして、もう1試合。「心の底からうれしかったのは、ニューヨークでのタパレス戦」と、2019年12月に米国ニューヨークで行われたマーロン・タパレス(31=比)とのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦をベストバウトに挙げた。
現WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者のタパレスを、左カウンターで豪快に倒した。「言葉の通じない国で勝って、周りの見る目がガラッと変わった。ニューヨークまで見に来た日本人への対応も変わったと聞いた。試合後、知人から勝った瞬間、『お前の友達はすごいな!』と言われたという話を聞いてうれしかった」。
岩佐と言えば、山中慎介(帝拳→引退)との日本バンタム級タイトルマッチを覚えているファンも多いだろう。後に世界チャンピオンとして名を馳せた2人が、超満員の後楽園ホールで名勝負を繰り広げた。「あの試合でボクシングに対する考え方も変わったし、あの負けがあったからこそ、粘り強い心を持つことができた」と、10年以上経っても語り継がれるあの一戦を振り返った。
「ずっと岩佐と歩んできた」
会見に同席したセレス小林会長は「一からボクシングを教えた選手が、プロになって日本、東洋、世界のベルトを獲ってくれて感謝している。そして、無事にリングから下ろすことができて良かったと思う。ジムを開いて20年経つが、ずっと岩佐と歩んできた」と、中学2年で入門し、二人三脚で切磋琢磨してきた愛弟子を労うと、「岩佐が勝つことで自分の教え方にも、ある程度自信を持つことができた。指導者として勉強することができた」と目頭を抑えた。
「会長からたくさんのことを教わった」
小林会長への思いを聞かれた岩佐は、「ボクシングを一から教えてもらって、人との付き合い方を学んだ。今の自分の人間性があるのは、会長に『大人として』の振る舞いを教えてもらったから。いろいろなことを教わった」と感謝の気持ちが溢れ出た。
今後は、「ボクシングも好きだから、ここまで突っ走ることができた。これからも好きなことで人生を突っ走りたい」と、自動車関係の会社を起業することを明かした。
ボクサーのセカンドキャリアをサポートしていきたい
さらに「目標を達成するための努力。勝つために辛い減量をして、気持ちを燃やして死ぬ気で戦う。これを経験できる人は、なかなかいない。ボクサーは精神的にも強い人が多いと思うので、活躍できる場所をつなげていければ。引退した後のモチベーションの切り替え方をアドバイスできれば」と、ボクサーのセカンドキャリアをサポートしていく考えも示した。
今後は、「ボクシングも好きだから、ここまで突っ走ることができた。これからも好きなことで人生を突っ走りたい」と、自動車関係の会社を起業することを明かした。
ボクサーのセカンドキャリアをサポートしていきたい
さらに「目標を達成するための努力。勝つために辛い減量をして、気持ちを燃やして死ぬ気で戦う。これを経験できる人は、なかなかいない。ボクサーは精神的にも強い人が多いと思うので、活躍できる場所をつなげていければ。引退した後のモチベーションの切り替え方をアドバイスできれば」と、ボクサーのセカンドキャリアをサポートしていく考えも示した。
おつかれさまでした
6月24日(土)に柏市内のホテルで引退パーティーが行われ、ダイナミックグローブで引退式(日時未定)が行われる。
取材や公開練習で見た小林会長とのミット打ちは毎回、息がぴったりで、一つの作品を見ているかのような美しさがあった。「お金が取れるスパーリング」というのは聞いたことがあるが、まさに「お金が取れるミット打ち」でほれ惚れした。岩佐選手、本当におつかれさまでした。
取材や公開練習で見た小林会長とのミット打ちは毎回、息がぴったりで、一つの作品を見ているかのような美しさがあった。「お金が取れるスパーリング」というのは聞いたことがあるが、まさに「お金が取れるミット打ち」でほれ惚れした。岩佐選手、本当におつかれさまでした。