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[公開練習]2023.3.30

要警戒! A・オラスクアガ!

 WBA(世界ボクシング評議会)フライ級2位のアンソニー・オラスクアガ(24=米)が30日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。

 アンソニーは、4月8日(土)、有明アリーナで開催される「Prime Video Presents Live Boxing第4弾」で、WBA・WBC(世界ボクシング評議会)統一王者の寺地拳四朗(31=BMB)に挑戦する。

 当初、4月15日(土)、韓国・仁川のリングに上がる予定だったが、拳四朗と3団体王座統一戦を行うことになっていた、WBO(世界ボクシング機構)同級王者のジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)がマイコプラズマ肺炎に感染したため、アンソニーが挑戦者に抜擢された。
「体重も問題ない」
 10日前に急遽、決まった初の世界挑戦だが、終始ニコニコしていて、リラックスした表情を見せていたのが印象的だった。

 会見に臨んだアンソニーは「今は、エキサイティングな気持ち。こんなチャンスは、もう来ないかもしれない。絶対に勝たないといけない」と、ビッグチャンスに胸を躍らせた。
 
 4月15日の試合に備えて、2週間前に来日しており、「試合に向けてトレーニングしていたので、1週間早まったが、体重も含めて問題はない」と涼しい顔で語った。
終始、笑顔を見せていた
 メキシコ系アメリカ人のアンソニーは、14歳でボクシングを始めると、アマチュア24戦23勝1敗を経て2020年9月にプロデビュー。アマでは大きな実績こそないが、全米1位の選手に勝利したという。

 ルディ・エルナンデストレーナーは「7〜10戦目で世界挑戦できればと思っていたので、予定よりチャンスが早く来た。アンソニーは、恵まれた才能を持っている選手」と愛弟子のポテンシャルの高さに期待を寄せた。会見中、ルディとの軽快な掛け合いを見せて場を和ませた。
昨年9月に拳四朗とスパー経験あり
 拳四朗とは、昨年9月に米国で6ラウンドのスパーリングをしていて、昨年11月の京口紘人(ワタナベ)との一戦も会場で観戦している。拳四朗の戦力はインプットしている。

 自身のストロングポイントを聞かれたアンソニーは「攻守とも優れていて、適応力がある。ラウンドを追うごとに、相手を追い詰めることができる」と自信を示した。
威力を感じさせた
 会見後には、A級ボクサーの小川寛樹(24=帝拳)と2ラウンドのスパーリングを披露。ジャブからワンツーにつなげる小川に対し、プレスをかけながらカウンターの左フック、右ストレートを好打。時折スイッチを織り交ぜながら、前に出た。2回になると、圧力を強めて強気に打ち合った。

左右ともにいかにも重たそうなパンチを繰り出し、技術の高さも感じさせた。わずか6戦目での世界挑戦だが、実力者であることは間違いない。
加藤健太トレーナー
 アンソニーの練習を偵察に来た加藤健太トレーナーは「もっとどっしりとしていると思った。ただ、リーチは想像通り長い。(拳四朗から)パンチがあるのは聞いていたが、ディフェンスも良いので、そこも警戒したい。これまで拳四朗とのスパーリング映像やYouTubeを見ていたが、実際にサイズ感を見ることができて良かった」と収穫を口にした。

 これまでサウスポー選手とのスパーリングを重ねていたが、3日前から急遽オーソドックス選手とのスパーリングに切り替えたという。予定より期間を延ばして「スパーリングはあと2〜3回」で調整する。

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