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大晦日のWBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦から一夜明けた2023年の元日、WBO王座をドロー防衛した井岡一翔(33=志成)が会見を開いた。
新年はチームのみんなと食事をしながら迎えたという一翔は帰宅後、2時には就寝し、家族ともリラックスした時間を過ごすことができたという。
エストラーダ陣営と井岡陣営が、昨夜の試合前に接触。井岡サイドは、エストラーダ陣営からメキシコでの対戦を打診されていた。
「激しい戦いになったので、ダメージもあるが、やってる感覚と映像に、さほど変わりはなかった。映像で見る限り、負けてはない」とキッパリ。試合映像を見た感想を問われた井岡が答えた。
試合中、ロープを背負う場面もあったが、「パンチが見えていた」という井岡は「リングの中央で戦うよりも、ロープに誘った方が、相手も打ち気になって、開いたので戦いやすい部分があった」とし、手数が減らなかったフランコのプレッシャーにも「思った以上に止まらなかったが、焦りはなかったし、追い込まれる感覚はなかった」と振り返った。その上で、「削っていく中で、相手のペースは落ちるかと思ったが、(相手に)巻き込まれてはなかった。しっかり打ち込んでポイントを取っていた」と「ジャブを突いて、カウンターを合わせて止める」というプラン通りの試合運びが出来ていることを、セコンドとも確認しながら、ラウンドを重ねていた。ただ、採点に関しては「前半は、ポイントを取っていると思った」と苦笑い。前半をフランコ支持としていたジャッジと、リング上で感じていた自身の感触とのギャップがあったことを明かした。
「ドローという結果で、もう一歩、届かず、次に進んでいる気持ちと、悔しい気持ちが交差してる」と一夜明けた今の本音も出たが、昨年に関しては「統一戦まで実現できた一年。結果はついてこなかったけど、2023年につながる一年だった」と前向きな姿勢で、チームへの感謝を口にした。
WBOからの指名試合の指令が、どのような形で出るのか、エストラーダとの対戦交渉がどのように進むのか、今後の動向から目が離せない。井岡が夢の舞台と位置付けるエストラーダ戦は「アメリカでやりたい」と、世界規模で注目される大一番の実現を期待した。
ちなみに、昨夜は、エストラーダが試合を観戦に会場を訪れていたが、これは井岡サイドが招待したのではなく、フライ級時代からのライバルの戦いを視察に来ていたこともわかった。昨夜もエストラーダは、日本の記者陣に対して「井岡のことはフライ級の頃から意識していた」と話し、井岡との対戦に強い関心を示していた。
WBOの現在のランキング1位は、フライ級の王座を返上した中谷潤人(M・T)。その中谷も昨夜は会場で生観戦していた。今年はスーパーフライ級から目が離せない。