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[JCL]2022.11.29

輝け! 未来の世界王者!

 JCL(ジュニア・チャンピオンズ・リーグ)のテストマッチが29日、後楽園ホールで開催された。ボクサーの裾野を広げることを目的としたイベントで、プロボクシング興行で、初めてプロボクシングジムで練習しているジュニア世代の試合が、2分3ラウンドで組み込まれた。

 リングアナウンサーによる名前のコール、観客がいる中での試合に、各選手ともいつも以上の力を発揮したようだ。
 フライ級戦では、大畑連汰(15=リングサイド)と箕輪湧陽(16=REBOOT.IBA)が対戦。初回からダウンの応酬で、盛り上がりを見せると、3回に右カウンターでダウンを奪った(クリーンヒットでレフェリーダウンを宣告する)大畑が勝利した。

 判定勝ちした大畑は「パンチのキレが悪くて、打ち終わりが流れてしまったが、落ち着いてできたと思う。JCLのルールだが、プロのリングで戦うことができ、良い経験になった」と笑顔を見せると、「今日は、自分の名前を覚えてもらうつもりで戦った。これからもプロボクサーを目指して練習していく」とプロボクサーになるための道を突き進んでいく。
 一方、悔しい結果となった箕輪は「後楽園ホールのリングに上がったのは2回目だが、負けてしまい悔しい。ダウンを取られて、焦った中で(ダウンを)奪い返したが…」と唇を噛み締めた。それでも「お客さんがいたので、以前とは雰囲気が違った。リングアナにコールされてうれしかった」と良い経験となったようだ。この悔しさを糧に精進していく。
 スーパーフェザー級戦では、天野キングロレンス(16=アキバ)と赤城凱(17=REBOOT.IBA)が激突。初回から激しいパンチの応酬となった一戦。2回に赤城が右ストレートでダウンを奪ったが、3回は天野が右カウンターを決めて優勢に進めた。ジャッジに委ねられた採点は、3者ともに引き分けとした。

 熱戦を終えた天野は「楽しかったが(ドローで)悔しい。プロのリングは、スポットライトが当たっていつもと違った。最初は緊張したが、戦いながら気分が高まった。プロボクサーになって、世界王者を目指す」と目を輝かせた。
 拳を交えた赤城は「ドローになったが、興奮していてまだ実感がわかない。後楽園ホールのリングは初めてで、戸惑いがあったが楽しくできた」と大粒の汗をぬぐいながら感想を語った。
充実した表情を見せた
 2試合ともスピーディーかつ技術レベルが高い試合で、観客の心を掴んでいた。JCL射場哲也委員長は「予想以上に白熱した試合だった。お客さんがいる中で、皆いつも以上の力を出すことができた。大成功だったと思う」と手応えを感じていた。

 続けて「アマチュアとプロの叩き上げの差は経験。今日の試合は、それぞれにとって良い経験になったと思う」。「事前にコミッションと話し合い、ストップ(ダウン宣告)を遅くしてもらうようにしてもらったが、安全性が第一なので、ストップはもう少し早くでもいいと思った。データを持ち帰り、これから議論していきたい」とより良いものにしていく。

年内にもう1回出来れば

 「JCLの試合を入れたいと思うプロモーターがいれば、12月にもう1回くらい開催できたらと考えている。地方興行は週末にあるので、各地区の委員会と話し合っていきたい」とさらに拡大していく。

新人王予選などに組み込んでいければ

 小林昭司協会長は「最高でしたね。選手からしたら、こんなにうれしい舞台はないと思う。協会主催の新人王予選などで組み込んでいけたら良いと思う。プロでしかやらないという子どもは、ここを目標にできるような舞台を作っていけたら。今日は第一歩ですね」と語った。

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