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WBO世界アトム級タイトルマッチが1日、後楽園ホールで開催された「Queens Crest」のメインイベントとして行われた。赤コーナーを陣取ったのは、この試合が初防衛戦の鈴木菜々江(30=シュウ)。青コーナーからは、元世界王者の黒木優子(31=YuKO)がリングに上がった。王座返り咲きか、初防衛か、1,104人の観客が大きな拍手で両選手を迎えた。
両者の試合後談話と、会場に来ていた選手の声を拾った。
試合は、リングを大きく回りながら、鈴木のプレスを回避した黒木が、的確に左を合わせて、ストレートとアッパーでポイントアウトした。
試合後の会見には、10年以上黒木優子(YuKO)の取材を続けてきたテレビ西日本クルーもカメラを回していた。「嬉しいです」と、笑顔で世界チャンピオン返り咲きを報告した黒木は「重くて、手が痺れました」とWBOのベルトの感触を伝えた。
「チャンピオンになって、全て解消しましたが、ここ数戦はいい試合ができなかったので悩んでいた。負けたら引退するつもりだった。もちろん、負けるつもりはなかったが、大きな舞台のメインで戦わせてもらえて、ありがたかった」と、ホッとした表情を浮かべた。
スタミナと手数を武器に、プレッシャーをかけて戦う鈴木対策に関して「打ち合うとペースを持っていかれるので、打ち合わないようにした。山下会長からは、まだ行くな!と言われていた。でも、最後は行っていいと言われて行ったら巻き込まれた」と笑顔で振り返った。
具体的には、「内側で、左回りした。右に回ると巻き込まれる」とサウスポーの利点を活かしたた戦いを続けた。「膝が落ちかけたラウンドがあったけど、集中、距離」と我慢を続け、接近戦では「肩の上に頭を置いて、回るようにして、(相手のパンチを)もらわない位置にいた」。最軽量級で2階級制覇を果たしたが、「アトム級の方が相手の圧を感じなかった。ミニフライ級ほど圧はなかった」と、アトム級が主戦場であることを再確認した。