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日本ユース・フェザー級タイトル戦が30日、石川県の内灘で開催された。この日の会場となった内灘町総合体育館は、チャンピオンの英洸貴(23=カシミ)が通った中学校と隣接している。凱旋試合で初防衛に臨んだ英に挑んだのは、高橋利之(22=KG大和)。勝負のカギは、初回開始早々のジャブの差し合いの次の一手にあった。
初回、ジャブを突き合った両者だが、二手目は違った。高橋がジャブをもう一度突いたのに対して、英は右ストレートを合わせた。試合後の会見で、英は「中学、高校時代から練習してきた得意なパンチです」と振り返った。ジャブの次の返しのレパートリーを増やすことに神経を尖らせているという英は、試合のリズムを変えるきっかけを探っていた。もう一つ心がけたのは、大きくパンチを打たず、コンパクトに打つようにしたこと。「大したパンチ力もないのに、(これまではそれに)頼っていた」と自身の能力を分析し、成長につなげた。
ただ、この日戦った高橋は、英について「ジャブが上手くて、強かった」と切り出すと「上下に(パンチを)散らしたけど、反応も良くて、自分のペースが取れなかった。ノーモーションで打ってこられたりもして、相手が一枚上手だった」と振り返った。
セコンドについた片渕剛太会長も「ブロックが固かった。隙がないから動かない」と、英のディフェンス力に苦笑いし、「中間距離だと危ないので、離れるか、距離を詰めるかしかなかった。右も速かった。警戒してたのに、何回かもらってしまった」と、完敗を認めた。
今後に関して、英は「日本ランキング1桁を目指したい。日本、アジアとタイトルを取って、上を目指したい」と百花繚乱のフェザー級で、ナンバーワンを目指す。
初防衛は成功したが、判定決着となった英は「インパクトは、兄のビビンバ利騎に持っていかれたので、嬉しさ半分です」と、TKO勝利でプロデビュー戦を飾った兄を称えた。その実の兄、ビビンバは、内灘で「飲めるロース」の店、として焼肉酒場「力」を経営している。