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東京ドームで開催される「Yogibo presents THE MATCH 2022」で対決する、RISEフェザー級チャンピオン那須川天心(23)とK-1スーパーフェザー級チャンピオンの武尊(30)が18日、東京ドームホテルで前日計量を終えた。この試合は、58.0kg契約3分3ラウンドの特別キックボクシング(以後、キック)ルールで行われる。3ラウンドで決着がつかない場合は、1ラウンドの延長戦が行われる。
ボクシングモバイルが、この試合を『番外編』として取り上げるのは、那須川が、この試合を最後にキックからプロボクシングへ転向することを表明しているからだが、まずは、別団体に所属するもののキック界を牽引してきた両者の激突に注目したい。
プロボクシング転向5戦目でOPBFタイトル初挑戦を発表した元K-1王者の武居由樹(25=大橋)や34歳で転向し、ボクシング初戦をKO勝利で飾った元RISE王者の左右田泰臣(34=EBISU)のように、近年、キックの世界からボクシングに転向する選手が活躍を見せている。
試合は「ABEMA TV」でPPV(有料)ライブ配信される。7月24日に「東京MXテレビ」でドキュメント番組として、蔵出し映像と共に放送される。
普段より1階級下げて試合に臨む武尊は、最初に計量台に上がると、58.0kgのリミットいっぱいで、一発クリア。課題とされた前日計量を難なくクリアした。
計量後にはフェイスオフ撮影が行われた。上半身を揺らしながら睨みつけたのは、那須川天心。微動だにせず応じたのは武尊。「動」と「静」、対照的な両雄がフラッシュを浴びた。
「生きてきた人生を信じて、戦いたい。今は『無』な感じ」と世紀の一戦を前に達観した様子の武尊は、「最高の相手と最高の場所で、最高の試合ができる。必ず勝ちます」と心境を語った。ライバルのことを「世界最高のキックボクサー」と称した武尊。「天心選手の存在が、僕を突き動かす一番の要素だった」と振り返り、「この試合に判定決着はいらない。倒して勝ちます」とキッパリ。4kgのリカバリーは許されるが、当日計量は初めての経験。「こまめに体重を計りながら、リカバリーします」と語った。
この試合が決まってからは、「ボクサーになるんだって気持ちは、一回捨てました」という那須川天心は、「武尊選手が相手だったから、そういう気持ちになれた」と武尊に対するリスペクトを伝えると、「キックボクシング人生でやってきたことを全て出し切って勝ちたい」「コレやんなきゃ俺じゃないよね」と、キックボクサーとしてのラストマッチとなる、武尊との決戦を「運命」と位置付けた。「これで終わりか」と、寂しさとともに過ごしたキックの仲間たちとのトレーニング合宿を感慨深く振り返った。
「緊張感もなくて、ワクワクしかない。研ぎ澄まされている。これで負けたら仕方ない。」。那須川の口からこぼれ出た「キックへの感謝」という言葉が、より一層キックへの思いを物語っていた。「(キック)人生最後の日、やってやります」と気合を入れて、会見を締めた。