OPBFスーパーフェザー級新王者が誕生!

　OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦が15日、墨田区総合体育館で開催された「DANGAN250」のセミファイナルで行われ、同級3位の渡邉卓也(33=DANGAN AOKI)と同級6位の力石政法(27=緑)が空位の王座を争った。

　タイトル初挑戦の力石と50戦目の渡邉の意地がぶつかり合った!  両選手のコメントを届ける。

　サウスポー力石が、スピードとテクニックの差を見せて完勝した。序盤から距離を取りながら右フック、左ストレートをヒット。右から切り込む渡邉を上手く捌いた。4ラウンド終了時の公開採点をフルマークで折り返すと、アウトボクシングで着々とポイントを加点。渡邉のパンチは空を切った。後半も上下に打ち分けた力石がペースを維持して、渡邉に付け入る隙を与えなかった。

　9連勝でベルトを巻いた力石は「右アッパーとボディブローは手応えがあったが、相手は隙が少なくて右フックが当たらなかった。不用意に前に出ると頭がぶつかるので出られなかったが、ポイントは取れていると思った。9ラウンドが終わって勝利を確信した」と冷静に試合を振り返った。

　前WBC世界ライトフライ級王者の矢吹正道(29)は、「ベルトを獲ることができてホッとしている。前半はヒヤッとする場面もあったが、インターバル中に冷静だったので安心して見ることができた」と弟の戴冠を喜んだ。

　今年の3月に王座を陥落した矢吹だが、再起を表明し8月11日(木・祝)に復帰戦に臨む。力石は「兄は燃え尽きたのかと思ったが、復活してくれた。これで兄弟で世界王者になる夢がつながった。ここまでの道のりは長かったが、まだまだ折り返し地点」と現状に満足することはなく、頂点を目指す。

　今後の抱負を聞かれた力石は「指名戦をクリアしてこそチャンピオン」と、まずは初防衛戦に力を注ぐ。

　一方、節目の50戦目を勝利で飾ることができなかった渡邉は「自分から仕掛けてボディを狙っていく作戦だったが、懐が深くて予想以上に捌かれてしまった。もっと打ちあってくると思ったが…。力を出し切ろうと思ったが出せなかった。これが実力です」と肩を落とした。