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2年3ヶ月ぶりのリングに上がる元WBO世界フライ級チャンピオンの木村翔(33=花形)と、昨年2月の日本ユースタイトルマッチ以来の再起戦に臨む堀川龍(22=三迫)が8日、都内の日本ボクシングコミッション事務局で前日計量を終えた。この試合は「DANGAN249」(5月9日(日)後楽園ホール)のメインイベントとして、フライ級8回戦で行われる。
フライ級のリミットぴったりの50.8kgで計量を終えた木村は「コンディションを作るのは上手いと思う。フライ級だったら落とせる。井岡(一翔)君とやるときだけスーパーフライ級に。どうしても井岡君やりたい」と、WBO世界チャンピオンとの対戦を熱望した。ただ、明日の試合に勝つことに集中している様子で、堀川龍に関しては「いい選手」と油断は見せず、「戦ってきた相手が違うし、キャリアも違う。倒して勝ちたい」と、気を引き締めた。
木村翔のことを「ハートだけで世界を獲った人を初めて見た」と評した木村章司トレーナーとも息がぴったり。「取り組み方や考え方が変わった。足りないものがあって負けた。前の自分とは違うスタイルになった。33歳になったので、パンチはもらいたくない。伸びしろはあると思う」と木村翔が切り出すと、具体例として「パンチの打ち方や頭の位置」と章司トレーナーが改善点を挙げた。ただ、記者からの質問に「避けて打つ」と木村翔が答えると「ほんとかぁ」と、これには花形進会長から横槍が入って、取材陣の笑いを誘った。それでも、「スパーリングでは、上でも下でも倒せるようになった」と、3人が口を揃えた。
中国でのエキシビションに参加したことなどで、騒動に巻き込まれた木村は「中国では試合をしたくなくなってしまった。あれで、中国での人気は上がったみたいだけど」と苦笑いすると、「同じ体重の人と試合するのも久しぶりだなあ」と、笑いを誘った。
後楽園ホールで試合をするのは6年ぶり
コロナ禍の影響を強く受けた木村は、予定通りには試合が組めず、エキシビションマッチなどが多くなったため、公式戦のリングは2年3ヶ月ぶり、日本で試合をするのは、2018年9月24日に田中恒成(畑中)と名古屋で拳を交えて以来。最後に後楽園ホールで試合をしたのは2016年5月12日だ。田中恒成との試合では、赤コーナーからリングに上がったが、実質はアウェイ戦だったため、興行の主役を張るメインイベントの「メイン」として試合をするのは今回が初めて。300人のサポーターが後楽園ホールに駆けつけるとあって、「しっかりメインを務めます」と気持ちを入れ直した。
50.7kgで計量を終えた堀川龍は、元世界チャンピオンと対戦することを聞かされたときには「ビックリした」と笑顔で振り返ったが、「失うものは何もない」と切り出すと「どうなったら勝てるか、どうなったら負けるはわかってる。どう崩しながら、自分の戦い方ができるかがカギ。(木村選手の)プレスはすごい。でも、見えてます!」と、続けると、「勝ちます」と照れ笑いして計量会場を後にした。