ミドル級ド迫力対決!

　日本ミドル級1位の細川チャーリー忍(36=金子)と同級14位のワチュク・ナァツ(23=マーベラス)が20日、後楽園ホールで開催された「ゴールデンチャイルド.129」のメインイベント71.0kg契約8回戦で激突した。

　元王者の細川が強さを示したのか?それともナァツが下克上を果たしたのか――。
日本とナイジェリアのハーフという共通点を持つ両者は、初回から激しい打撃戦で会場を盛り上げた。

　ナァツが左ボディから右フックを叩きつけて先手を奪うことに成功。細川もワンツーを返し応戦した。序盤からお互いの意地がぶつかり合うが、ナァツが左ボディを突き刺し動きを止めると連打で攻勢。パワーファイターの細川を後退させた。終盤は、細川が右ストレートで顔を弾き反撃したが、ナァツは気持ちの強さを見せて豊富な手数でペースを渡さなかった。

　トップコンテンダーを撃破したナァツは「途中からスタミナが切れたが、気合いで乗り切った。チャーリーさん(細川選手)はいつか戦う相手だと思い、ずっと意識していた。お互いに日本とナイジェリアのハーフで試合前はやりづらいかなと思ったけど、チャーリーさんは本気でぶつかってきてくれたのでそんなことはなかった。勝てて本当にうれしい」と喜びに浸った。

　この勝利でランキング上位進出は確実だ。ナァツは「フルラウンド動けるスタミナをつけていかないといけない」と課題を挙げると、「スーパーウェルター級でもミドル級でもチャンスがあれば挑戦したい」とベルト獲得に意欲を示した。

　一方、3連敗を喫した細川だが「コンディションは良かったが、彼の方が強かった。正々堂々と戦うことができた。負けたことは悔しいが、同じナイジェリアのハーフとして打ち合うことができて良かった」と渾身の打ち合いに晴れやかな表情を見せた。

　続けて「まだKO負けしたわけではないし、試合も盛り上がった。まだ、辞めないですよ」と豪快に笑うと「負けは負けなので、結果を受け入れて練習して強くなる。また、頑張ります」と再起を誓った。