井岡一翔「確信に変わった。モノが違う」

　WBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級王者の井岡一翔(31=AmbitionGYM)が24日、都内のジムで練習を公開した。井岡は、大晦日に東京・大田区総合体育館で開催される「SANKYO Presents LIFETIME BOXING FIGHTS」で世界3階級制覇王者で同級1位の田中恒成(25=畑中)を迎えて2度目の防衛戦に臨む。新型コロナ感染対策のため会見と練習はリモートで行われた。
　練習前に取材に応じた井岡は「彼(田中)とは根本的に持っているものが違う。発表会見でも言ったが格の違いを見せる。自信から確信に変わった」とキッパリと言い切った。

　会見の冒頭、「1年ぶりの試合だが応援してくれる方々に良いパフォーマンスを見せて日本を盛り上げる試合を見せたい。調整段階で不安なこともあったが周りの協力があり、いつも通りに練習することができた」と万全のコンディションをアピールした。
　同門で同じ日に試合をする元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(25)を中心に100ラウンドのスパーリングを消化した。「(比嘉とは)お互いに高め合って良い練習ができた」と充実感を口にした。

　コンビを組んでいるイスマエル・サラストレーナー(63)は、29日(火)に合流し試合当日はセコンドにつく予定だ。サラス氏には、スパーリング動画を送りLINEでのやり取りでアドバイスを受けた。

　井岡が先に見据えるのは海外でのビッグマッチだ。2021年3月にWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(30=メキシコ)とWBAスーパー王者ローマン・ゴンサレス(33=帝拳/ニカラグア)によるスーパーフライ級王座統一戦が行われる予定だ。井岡は「ここを勝ったらエストラーダとロマゴンの勝者と戦いたい」と希望した。

　今年2月からピラティス(体のストレッチ、筋力強化、バランス強化を目的としてデザインされたエクササイズと体の動作法)を週1回取り入れたという井岡は「目に見えて変わったとかはないが、頭と体を上手く連動させ、理想の動きがスムーズにできるようになった。調子が良い」と手応えを感じている。
　会見後は軽くシャドーボクシングを見せただけで終了した。
　今年で9回目の大晦日のリングに上がる井岡は、今年も主役の座は渡さないとばかりに自信を示した。試合まで残り8日、運命のゴングまであとわずかだ!