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[試合後会見]2020.10.9

元王者に挑んだ中島玲が魅せた!

 金子ジム主催の「ゴールデンチャイルド.128」が9日、後楽園ホールで行われ、メインイベント、ミドル級8回戦で前OPBF東洋太平洋ミドル級王者の細川チャーリー忍(36=金子)と中島玲(22=寝屋川石田)が激突した。
 3度目の王座返り咲きを目指す細川と4戦目で日本ランキング入りを狙う中島の攻防に視線が注がれた。試合は、大阪から乗り込んできた中島が素早い攻撃で先手を奪った。
4戦目で日本ランカーを撃破した
 関西から新たな新たなチャンピオン候補が誕生した!中島が出入りを意識したボクシングでペースを掌握。細川のジャブに冷静に反応すると左のダブルのコンビネーションを決めた。細川は、素早く動く中島に手を焼いたが、中盤になると右ボディを決めて反撃。それでも中島のスピードは最後まで落ちず、細川の攻撃をシャットアウトした。身長167pとミドル級では小柄な中島だが、スピードで翻弄しアウェーで価値のある勝利を挙げた。
ここがスタートライン
 試合後に合同囲み取材に応じた中島は「パンチをもらわずにスピードでかき回す作戦だった。効いたパンチはなかった。圧力を感じたが、普段から大きい選手とスパーリングをしているので戦いやすかった」。「チャンピオンを目指しているので、ここは通過点だが、勝ててホッとしている。ここからがスタートライン」と安堵の表情を浮かべた。
スーパーウェルター級で王座を狙う
 アマチュア時代は興国高校から東京農業大学に進んだが、大学入学前に交通事故で頸椎を骨折し、2ヶ月間の入院生活を送った。大学のボクシング部ではマネージャーとして入部し、2年生から競技に復帰し全日本選手権3位の実績を残した。東京五輪を目指していたが、選考から漏れたために大学を中退しプロ入りした。
 ミドル級でのランキング入りが濃厚な中島だが、「スーパーウェルター級で勝負したい。この階級で自分のようにスピードのあるタイプはいないと思う。今すぐにでも日本王座に挑戦したい」と5戦目でのタイトル獲得を誓った。
勝ったと思った
 一方、再起戦を飾ることができなかった細川は「ガードの上からパンチをもらっただけで打たれた感覚もないし、疲れもしなかった。ボディへのパンチも同じくらい当たっていた。こっちが攻めていたのにポイントが取れていないのでどうしたら良いのかわからない」と採点に納得がいかない様子。しかし、「納得は行かないが結果を受け入れて頑張るしかない。ジムに戻って練習します」と前を向いた。

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