ワタナベジムが目標金額600万円を達成

　WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(26)を筆頭に約90名の選手が所属しているワタナベジムが23日、4月下旬にスタートしたクラウドファンディングによる支援金が目標金額の600万円を達成したことを発表した。新型コロナウィルス拡大防止のため、京口の世界戦をはじめ29試合が中止。興行の損失やテナント料、選手やスタッフを守ることから踏み切っていた。これまでに422人以上の支援者が賛同し、600万円以上の支援金が集まった。

　渡辺均会長がメディアを通じてコメントを寄せた。「この度は、私どもが募集をかけさせていただたクラウドファンディングに対し、多大なるご支援を賜りまして誠にありがとうございます。クラウドファンディングを始める前は、ほとんどの人がコロナの影響で先行きが見えず、自粛を強いられる中であるにも関わらず、支援を募ってもよいものだろうかと迷いましたが、今となっては本当に始めて良かったと感じています。その理由は、皆様から支援と共に気持ちのこもったメッセージをたくさん頂いたからです。
　後楽園ホールで私と立ち話をしたことを今でも覚えてくれた方からお言葉を頂戴したり、かつて当ジムの会員で遠方に移られた方が気にかけてくださったりと、約40年のボクシング人生を歩む中で、非常に多くの方々がワタナベジムを思ってくれているのを実感しました」。

　「さらに嬉しいことは、所属選手らが日々 ファンの方々をとても大事にしていることが分かったことです。会場で会ったときに選手から挨拶をしてくれたのが嬉しかった、ジムでミットを持ってくれた、SNSで直接メッセージをくれたのが嬉しかったなどのメッセージを拝見したときは、私の知らないところで、選手が社会人として、プロアスリートとして、育ってくれているのを感じるとともに彼ら彼女らのことを誇らしく思っています。今、一部の選手しかジムに来られないのですが、早く選手と会員全員の顔が見たいです」

　「ご支援いただいた皆さま、クラウドファンディングを取り上げてくださったメディアの方々、ワタナベボクシングジムの選手、会員、すべてに感謝の気持ちでいっぱいです。
スポーツジムの自粛解除は、かなり先の方になってしまい、ボクシングの興行も行いづらい状況となっていますが、いつか再びリングに上がる選手たちを、今後とも宜しくお願い申し上げます」。

　ボクシング再開まで、もう少しの我慢。