山田武士氏が「山田式心拍トレーニング」本を発売

　山田武士(JB SPORTS代表)が「山田式心拍トレーニング」を執筆し、4月中旬から発売している。山田式心拍トレーニングとは、心拍数を強度の指標としたトレーニング方法のことで、血中乳酸値、心拍数を計測しながら得たデータをもとに、多種多様のメニューがあるという。
　試合と同強度の練習をすることによって、スタミナ面での不安が大幅に減るという。「走り」ではなく、その競技の動き(ボクシングならシャドーボクシングやサンドバッグ打ち)で心拍数を上げることが特徴で、フィジカルと技術の融合を果たしたまったく新しいトレーニングだ。
　「山田式心拍トレーニング」は、ショッピングサイトから購入することができる。

　山田氏は「コロナウイルス蔓延の影響で、満足にトレーニングできていないボクサーはとても多いと思います。よほど確固たる意思がないと、一人では追い込むことができません。試合が決まってない今、なかなかモチベーションが上がらないという選手もいるでしょう。しかし、この時期にどれだけのものを積み上げられるかで今後のボクシング人生が変わると思います」と語った。

　山田式心拍トレーニングは心拍数という「数字」で管理するので、個々の資質やレベルを見極め、その選手に合った練習を行うことができるという。レベル、性別、年齢を問わず、効果的な練習をすることができ、心拍数の動きを見ることで「自分のできる範囲」がわかるので、初心者の人でも安心して行うことができる。

　山田式心拍トレーニングを実践した選手からは「スタミナに自信がついた」。「苦しくても頭がボーっとせずクリアなまま」。「試合後半になっても、もう一つギアがあげられる感じ」といった声が寄せられている。特にベテラン選手に効果が見られたとのことだ。

　山田氏は、最後に「最初に言っておきますが、ものすごくきついです。楽な練習などありません」とハッキリと言ったが「それは『いいからやれよ!』と、わけのわからないままやらされる理不尽な要求ではなく、『あなたの最大心拍数はこれで、今このレベルでこの数値は必ずできるものです』と理路整然としたものです。心拍計は、心理的限界と肉体的限界の差を縮めてくれるものです」と心拍トレーニングの効果に自信を示した。