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[近況報告]2020.4.10

井上尚弥が今の心境を語る

 WBA(世界ボクシング協会)スーパー、IBF(国際ボクシング連盟)バンタム級王者の井上尚弥(27=大橋)が9日、報道陣の質問に文章で回答する形で答えた。井上は4月25日(日本時間26日)に米国ネバダ州ラスベガスでWBO(世界ボクシング機構)同級王者のジョンリエル・カシメロ(26=比)との3団体王座統一戦を控えていたが、新型コロナウィルス拡大防止のため試合は延期。10日に27歳の誕生日を迎えた井上は「プロデビューして8年が経ちますが、自分でも想像を超えるキャリアを築けている」とこれまでのボクシング人生を振り返った。
 現在、ロードワークと人がいない時間帯でのジムワークを行っているという。今の心境そして、拳を交えるカシメロについて語った。
モチベーションは落ちていない
 井上は「世界的な情勢を見て延期になることは覚悟していた」と言うと「いつ試合が決まってもいいように最低限スキルを落とさないよう、6割程度で練習している」と意気込んだ。現在は、ディフェンス面と全体的な底上げを重点的に行っている。
意識を変えていかないといけない
 終息の気配を見せない新型コロナウィルスに対し「非常に大変な問題。一人ひとりが意識を変えていかないといけない」と自己抑制を呼びかけると「今は外出を控え、手洗いうがいなどを徹底している。家で子どもと遊んだり、映画を見たりと家族のストレスを溜めないように過ごしている」とコロナ対策を徹底している。
 さらに同い年で親交の深いWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(26=ワタナベ)が書いた井上の似顔絵にサインを書いてプレゼントする企画を協力して行うなどファンを元気づけるニュースを届けている。
今年も爆進するのみ
 ラスベガスで合宿を張っていたカシメロだが、母国フィリピンへ帰国せず米国で滞在している。「相手のモチベーションも高く気合が入っているのでそれ以上の気持ちで挑むだけ」。「一度リセットされたカシメロ戦。お互いベストでリングに上がれるよう精進していくだけ」と世紀の一戦に向けて静かに闘志を燃やした。
とにかく今は外に出ないこと
 今は各々が自覚をもって極力外出を控え、新型コロナウィルスに立ち向かうことが先決だ。一日でも早く平和を取り戻し、また井上尚弥のスーパーファイトを見られる日が来ることを願う。

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