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[相関図]2020.3.3

スーパーフライ級の勢力図に変化あり!

 スーパーフライ級の勢力図が変わりつつある。まずはローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の王座返り咲きだろう。カリド・ヤファイ(英国)から3月1日、米国でWBA世界王座奪取に成功。ボディとアッパーで崩した後の右ストレートは無敗時代を彷彿する動き。強くて華麗なロマゴンが帰ってきた。Dance in the ring!!

WBO王者 井岡一翔(Reason大貴)

 日本からもビッグニュースが流れた。フライ級から転級した田中恒成(畑中)がWBO世界1位にランクイン。チャンピオン井岡一翔(Reason大貴)との日本人対決も現実味を帯びてきた。今の田中にとって、もし仮にここが適性階級だとしたらスピードとパワーのバランスが噛み合って長期政権を築く可能性が高い。転級初戦は誰とやるのか気になる。テストマッチを挟むのか、それとも最短距離で4階級制覇に挑むのか、今後の動向から目が離せない。一方キャリアの終焉を意識するような発言が口を突くようになった井岡だが、技術力と勝負勘は今なお研ぎ澄まされている。なんといっても存在感抜群だ。

WBO1位 田中恒成(畑中)

 日本勢といえば、日本王座は中川健太(三迫) 日本ユースは高山涼深(ワタナベ)と地力のあるチャンピオンが国内を牽引している。福永亮次(角海老宝石)が実力者フローイラン・サルダール(比)からWBOアジアパシフィック王座を勝ち取ったことで、アジア戦線を経由して世界に割り込むチャンスも広がった。井岡と田中に次ぐ日本人は誰か。国内・アジア戦線の動きも要チェック!

WBOアジアパシフィック王者 福永亮次(角海老宝石)

 4月4日にはシーサケット・ルビンサイ(タイ)が復帰戦を迎える。相手はアムナット・ルエンロエン(タイ)。タイ人元世界チャンピオン対決も見ものだが、40歳のアムナットは現役と引退を繰り返しているので、今回はシーサケットの復帰戦に華を添える程度だろう。ただ、シーサケットはWBC王座からは陥落したもののロマゴンに2連勝するなど、実力は折り紙付きで、無尽蔵のスタミナとハートの強さは衰え知らず。今なおキャリア全盛期の真っ只中にいると考えるべき選手だ。

WBC王者 エストラーダ

 IBFはジェルウィン・アンカハス(比)がガッチリ牙城を守っている。昨年5月には技巧派の船井龍一(ワタナベ→引退)の挑戦を7ラウンドで退けている。パンチ力と技術力の高いチャンピオンだ。対戦相手はまだ発表されていないが4月11日(土)に米国ラスベガスで9度目の防衛戦を予定している。順当にいけば挑戦者決定戦で石田匠(井岡)に勝ったランキング1位のイスラエル・ゴンサレス(メキシコ)がノミネートされるのだが…

ロマゴン!王座返り咲き!

 王座返り咲きに成功したロマゴンが統一戦を希望したように、この階級は役者は揃っている。新旧の名前が通った実力者が世界に散らばっている。WBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)開催にふさわしいのではないか。日本、ニカラグア、フィリピン、メキシコ、タイ、オーストラリア、英国、などなどトップ戦線の出身国を見ると世界大戦になりつつある。なによりも、誰が一番強いかわからない。


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