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シリーズで紹介しているフィリピン人ボクサー。今回はミニマム級OPBF東洋太平洋チャンピオンのリト・ダンテ(29=比)。ダンテは昨年12月、後楽園ホールで行われた48.0kg契約ノンタイトル6回戦で重岡優大(22=ワタナベ)と対戦し判定で敗れた。ただし、この試合はノンタイトル戦のため、タイトルは保持したまま。次に来日するのは3月17日(火)。後楽園ホールで開催されるOPBFと日本の変則ダブルタイトル戦で、谷口将隆(26=ワタナベ)と対戦する。
ダンテはフィリピン所属の選手だが、日本ボクシングコミッションの「OPBF加盟国ボクサーの日本タイトル挑戦」ルールが適用されるため、谷口はこの試合に勝てば日本タイトルも手に入れる。ダンテが勝利した場合は、出国と同時に王座返上となるので、実質的にはOPBFタイトルの防衛のみとなる。
タフガイのダンテはこれまでに4度来日して、2勝(1KO)1敗1分。初戦は福岡で栄拓海(折尾)と引き分け(ミニマム級8回戦:2016年7月) 2戦目は鹿児島で春口直也(橋口)に判定勝ち(ミニマム級10回戦:2018年9月) 3戦目は東京・後楽園ホールで小浦翼(E&Jカシアス)に12ラウンドTKO勝ち(OPBFミニマム級タイトル戦:2019年3月) 4戦目が重岡にノンタイトル戦で判定負けを喫した昨年12月の後楽園ホールだ。
フィリピン人ボクサーはタイトル戦となるとギアを数段上げてくるので、昨年12月のノンタイトル戦は参考にならない。スピードとテクニックは谷口が勝るが、パンチ力とスタミナはダンテが一枚上手。それに加えて、ダンテはタフで倒れない。世界を目指す谷口は歴戦の雄をどう攻略するのか。同門の重岡戦を通じて、どこまで対策を練ることができるのか。ワタナベジム陣営の頭脳戦も見逃せない。
ダンテはIBF(国際ボクシング連盟)の世界ランキング9位に入っているため、WBC11位とWBO4位の谷口にとっては3団体で世界ランキング入りするチャンス。この試合をクリアすれば世界の扉がもう1つ開くが、IBF世界チャンピオンはフィリピン出身の23歳、ペドロ・タデュラン。フィリピンボクサー特集は、まだまだ続きそうだ。