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[前日計量]2019.12.1

井上浩樹「世界に繋げる!」

 日本スーパーライト級王者の井上浩樹(27=大橋)が明日2日、後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル.70」のメインイベントで、空位のWBO(世界ボクシング機構)アジアパシフィック同級王座を同級5位ジェリッツ・チャベス(28=比)と争う。その前日計量が都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、ともにリミットの63.5kgを一発でクリアした。
完璧なリミットでパス
 アマチュアを経て15年12月にプロデビューし、ここまで14戦全勝(11KO)と無敗を誇る同級1位の井上は、リミットで計量をパス。今朝、同門で同じ階級の平岡アンディが米国デビュー戦で2回KO勝ちし、この知らせを同行している大橋秀行会長からすぐに聞いたという井上は、「会長の圧を感じた」と苦笑いし、「でも良い刺激になるし、僕も刺激を与えられるような試合をしたい」と拳を握った。
勝ち続けて世界を狙う
 対戦相手のチャベスは、日本人に1勝2敗と負け越しているが、2敗はこの王座の元チャンピオン岡田博喜(角海老宝石)とOPBF東洋太平洋同級王者の内藤律樹(28=E&Jカシアス)に喫したもので、井上と同じサウスポーの内藤からは終盤に2度のダウンを奪った強豪だ。
 チャベスと対面した井上は、「会ったら優しそうで雰囲気がある。優しそうな人って強い人が多いですよね」と第一印象を語り、「プレッシャーが強くてタフ。危険なパンチを振ってくる選手」と警戒しつつも、「捌きながら要所で良いパンチを当てていきたい。全ラウンド、集中してやれば大丈夫」と自信を口にした。
 明日は東京ドームホテルで3日から開かれるWBO総会に向け、フランシスコ・バルカルセル会長をはじめとする関係者が多く来場を予定し、自身を売り込む絶好の機会なだけに「とにかく世界ランクがほしいし、WBO関係者にアピールする良いチャンス。一年を締めくくる試合で、世界に繋げられるようしっかりと頑張る」と誓った。
大きなチャンスとチャベス
 一方、今回が3度目の来日となるフィリピン同級王者のチャベスは、300gアンダーの63.2kgでパス。これまでKO負けはもちろん、倒されたこともないと明かし、不敵な笑みを浮かべながら「イノウエもそうだろうが、明日は自分にとっても大事な試合。ベルトを獲って世界ランク入りする」と闘志を燃やした。

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