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京都市内の本橋ボクシングジム本橋行治会長が15日、9月から80日間の予定で、ボクシング不毛の地、カンボジアの3選手を預かり、ボクシング合宿を行っていることを明かした。「カンボジアで事業を行っている縁もあり、お手伝いすることになった」と経緯を説明した本橋会長は、「彼らはムエタイのチャンピオンたちでカンボジア政府から補助金も出ている。エリートなので基礎はある、鍛えれば充分ボクシングで通用する」と成長に期待した。
マティ・クマン(26)
男子のマティ・クマン(25)、女子のスレイ・クイ(24)、スレイ・バウ(24)はそれぞれボクシング経験はなかったが、母国でムエタイの王者に就いた経験のある猛者だ。本橋ジムで寝食する3選手は「生活面で困ったことはない」と練習環境に満足している様子だ。クマンは「日本でボクシングを学べて幸せだ。いつかこの経験を生かして日本で試合もしてみたい」と語った。
本橋行治会長
カンボジアは、長年内戦が続いたためスポーツ文化が定着しておらず、本橋会長は「これからボクシングコミッションや、ボクシングのオリンピック委員会を立ち上げていくというカンボジア政府の考えに賛同し、協力することにした」とボクシング普及に協力を約束した。
思い切りの良さを見せたクマン
練習終盤、高校生ボクサーを相手に3ラウンドのスパーリングに臨んだクマンは、独特な距離感から思い切りの良いフックを繰り出すと左右のボディにつなげた。パワーと気持ちの強さを見せたクマン。今後は今年フィリピンで開催されるシーゲームス(東南アジア競技大会)でカンボジア代表として出場予定の3選手。本橋会長は「活躍を期待しています」と目を細めた。