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[公開練習]2019.10.28

井上尚弥が10分間の練習で鉄のカーテン

 WBA(世界ボクシング協会)、IBF(国際ボクシング連盟)バンタム級王者の井上尚弥(26=大橋)が28日、横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。11月7日(木)にさいたまスーパーアリーナで開催されるWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)決勝戦でWBA世界同級スーパー王者のノニト・ドネア(36=比/米)と対戦する井上は、この日は10分間の練習で報道陣をシャットアウト。決戦まで残り10日を切り、より一層の緊張感を漂わせていた。
 試合の模様は当日午後7時57分からフジテレビ系列で全国生中継される。
練習前の会見
 練習前に報道陣に対して、この日は練習を10分公開し囲み取材も行われないことが告げられた。井上は、「コンディションもよく仕上がっていてトレーニングも十分に消化した。あとは疲れを抜いて体重調整をするだけ」と順調な調整をアピール。「相手がドネアなので想いは強いが、いつも通りに試合をこなすだけ。KOでも判定でも勝てるように準備する。この試合がどういう位置づけかわかっているので、いつも通りに自然体でリングに上がる」と意気込みを口にした。
相手の動きはインプットしている
 ドネアのファイトスタイルを高校時代から参考にしてきたという井上は、「憧れてテクニックを盗んできた選手と決勝の舞台で戦えることを誇りに思っている。警戒するのはキャリアだけ。今度の試合は世代交代だと思っている」とWBSS制覇へ絶対の自信を示した。
スパーリングは120ラウンド超え
 父の井上真吾トレーナーは、「自己意識が強くなっているので、自分が細かいことを言わなくても考えながら練習をしている。ナオのやりたいことが問題なく出せると思う」と仕上がりに太鼓判を押す。
相手がどう出てきても対応できる
 会見に同席した大橋秀行会長も、「準決勝が終わって練習を再開してから、常にハイレベルなスパーリングをしてきたので、以前よりさらに強くなった。今度の試合はドネアとのスピードの差が出る」と勝利を確信していた。
リミットまで残り3kg
 2ラウンドのシャドーボクシングで体を温めた後は、太田光亮トレーナーと1ラウンドのミット打ちを披露。矢のようなジャブから強烈なワンツー、スリーを叩きこみジム内に快音を響かせた。練習開始から10分経ったところで、練習に集中するため報道陣への公開は終了となった。
 世界中が注目するビッグマッチが迫ってきて、井上の周囲は、さらにピリピリした雰囲気を醸し出していた。

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