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愛知県の名古屋工学院専門学校第3体育館で、昨日から行われてきた全日本選手権・愛知県予選では元プロボクシング主要4団体 (WBA、WBC、IBF、WBO世界ミニマム級王者)の高山勝成(名古屋産業大学)が7日、フライ級の決勝戦に臨んだ。アマ第2戦の相手は関東大学リーグ戦の1部リーグや全国大会にも出場経験を持つ藤原幹也(中央大)で、昨日対戦したロペス・フェリペ(立命館大)に過去3戦3勝だが、はたして結果は?
明確な体格差を元世界王者は経験で封じた
県予選の決勝戦となるこの日の高山は初回からハイテンポに藤原と激しく交戦する。「負けたら引退」を決めていた大学4年生の藤原もストレート主体に攻め続け、元世界王者といずれのラウンドも接戦を繰り広げたが、高山がプロボクシング世界一の片鱗とも言える試合巧者ぶりを発揮した。採点は27対30、29対28、29対28で、スプリットで高山のポイント勝ち。
「まだ修正点はたくさんある」と高山
試合後に高山は「3分3ラウンドはあっという間に終わるから、1秒1秒を大切にしないといけないと改めて思った。藤原選手はチャンスがあるとパンチを3つ、4つつなげてくるので、それに対応しようと思っていた。かみ合ったかどうかは分からなかったけど、勝者として手を上げられてうれしい」と第1関門突破に笑顔を見せ、改善点の一つとして「連日戦うための食事管理」を挙げた。次の試合予定は、8月31日と9月1日に岐阜工業高校で行われる全日本選手権の東海ブロック予選。
「選手生活の記念になりました」と藤原
藤原は「高山さんが昨日みたいに立ちあがりが遅いなら、初回、2回を取って逃げきろうと思っていたけど、今日はスタートからエンジンがかかって、初回から取れたかどうか微妙だった。2回を取れたと思って、最終回が勝負だと思っているとき、クリーンヒットは自分も当てたけど、豊富な手数に押され気味だった。初回と最終回を高山さんが取っていたと思う」と振り返り、「大学でも控えに回ることが多かったけど、最後に張り詰めた緊張感の中で試合できたことを、高山さんに感謝しています。この経験を次の人生にもつなげたい」と晴れやかな表情で語った。