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[東京五輪]2019.6.28

具志堅会長があの事件を語る一幕も

 27日、東京・墨田区役所のイベント会場では『東京オリンピック・ボクシング競技の実施に向けた決起大会』が行われ、トークショーのメンバーには、世界選手権を控えた成松大介(自衛隊体育学校)と梅村錬(拓殖大)、内田貞信・日本連盟会長、山本亨・墨田区長のほかに、白井・具志堅スポーツジムの具志堅用高会長(元WBA世界Lフライ級王者)や、今年、都内でジム(フィットネス&ボクシング KODLAB)を開いた内山高志氏(元WBA世界Sフェザー級スーパー王者)らプロ関係者の姿もあった。
『あしたのジョー』とも縁の深い墨田区
 具志堅会長といえば、高校卒業後、沖縄から拓殖大学に向かう空港で勧誘され、プロに転向したという失踪事件が長くボクシング界で語り継がれていたが、もはや昔の騒動でプロ・アマ関係に入った当時の亀裂も風化している。それでも、あえて触れないのはもどかしかったのか、自身がふと「私は拉致されまして…」と挙げて笑いを誘った。
トークショーの様子
 対照的に拓殖大学で主将まで務めた内山氏からは「あのまま大学に入っていたら、僕の先輩になっていたんですよね。目指していたらオリンピック出られましたよね」と称えると「いやいや。先輩、後輩に強い選手がいたから」と謙遜した。
往年の名選手も多く駆けつけた
 具志堅会長の意識していた1980年のモスクワ五輪では、宿敵だった木庭浩一(現・九州学院高校監督)らが代表権を獲得したが、政治的な事情で日本は出場をボイコット。その頃、具志堅氏はプロボクサーとして世界王座の防衛回数を10近くまで伸ばした国民的スターになっていた。会場には区議会議員や複数のプロ関係者も訪れ、五輪ボクシングの成功と日本代表のメダル獲得を祈った。

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