激アツ! 日本ユース王座戦

　現在、2階級で空位になっている日本ユース王座決定トーナメント準決勝が11日に後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」で行われた。スーパーバンタム級では2017年東日本同級新人王の飯見嵐(22=ワタナベ)と野村健太(22=仲里)が対戦した。

　長身の野村がジャブで距離を測りながら飛び込んでくる相手に左フック、ワンツーを打ち込むと、飯見はコーナーに押し込んで力強いワンツーで対抗。2回、野村はジャブを突き刺し流れを作り、右アッパーから返しの左フックを振り抜き先制のダウンをゲットした。すると立ち上がった飯見に襲い掛かかり、右ストレートで2度目のダウンを奪い試合を終わらせた。

　初の後楽園ホールで白星で飾った野村は、「1ラウンドの後半にコーナーに詰められたが、思っていたよりパンチ力を感じず動きも見えた。倒した右アッパーから左フックは感触があった。初めて後楽園ホールで試合をしたが、雰囲気が良くて戦いやすかった」と声を弾ませた。顎の骨折でブランクを作った野村だが、その間に始めたフィジカルトレーニングの効果が出たと喜んだ。

　決勝戦では2017年全日本同級新人王で日本同級15位の下町俊貴(22=グリーンツダ)と拳を交える。ユース王座に王手をかけた野村は、「下町選手は同い年で僕がブランク中の時に新人王になった選手なので、出場していたら自分が(新人王を)獲っていたとアピールしたい」と必勝を誓った。

　第3試合では日本ミニマム級8位の佐宗緋月(23=T&T)と芝力人(23=RK蒲田)が日本ユース・ライトフライ級準決勝で激突。芝が初回から鋭く踏み込んでは左フック、右ボディを好打し上々の滑り出しを見せると2回、左フックで効かせ連打から右フックでダウンを先取。さらに連打から左フックでフィニッシュした。

　アマチュア51戦38勝13敗でプロに転向し、3戦目で日本ランキング入りを濃厚とした芝は、「ダウンを奪った後はフラフラしているのがわかったので一気に仕留めた。ただ、強引に攻めてしまったので流れの中で倒したかった」と試合を振り返った。決勝戦で日本ライトフライ級4位の佐藤剛(角海老宝石)と対戦する芝は、「ユース王座を獲るのとそうでないのはえらい違いなのでなんとしても勝ちたい」と大粒の汗を拭った。