伊藤雅雪が米国合宿へ出発

　WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(28=伴流)が10日、次戦に向けたスパーリング合宿を行うために米国・ロサンゼルスへ出発した。5月25日(日本時間26日)に米国フロリダ州で同級11位のジャメル・へリング(33=米国)と2度目の防衛戦を予定している伊藤は、出発前の成田空港で「アメリカで勝つということは世界で勝つということ。ただ、勝つだけでなくしっかりアピールしてお客さんにウケる試合をする」とKO防衛を誓った。

　ロサンゼルス入りする伊藤は11日(日本時間12日)のWBA・WBO世界ライト級タイトルマッチ、王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)対アンソニー・クローラ(英国)戦の前日計量時に記者会見を行い、翌日にロマチェンコ戦を観戦。翌週から週3回のペースで実戦練習を行うことを明かした。パウンド・フォー・パウンド��1のロマチェンコとは2回目の対面となる伊藤。夢の一戦に向けて今回も負けられない試合となる。

　今回初となる6週間半の米国での調整に「あと1〜2回は疲労のピークがくると思うのでそれを乗り越えながら波を作っていき、試合時に調子の良さのピークを持っていきたい」とコメント。現地にあるマッサージ店「てもみん」やカイロプラクティックで疲労回復に努め、コンディション調整に細心の注意を払う。

　挑戦者のへリングはロンドン五輪に出場した長身サウスポー。相手の印象を「キャリアがあり、簡単に崩せる相手ではないが、懐に入って集中して粘り強く戦う」と語ると、「前回は米国でサプライズを起こしたが、今回は最高のパフォーマンスでエキサイトな試合を見せる。それができればもっとすごい世界が見えてくる」と近い将来のビッグマッチに胸を躍らせた。