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空位の日本ユース・フライ級王座を懸け、松岡新(大成)と太田輝(五代)が2日、兵庫県三田市内の三田ホテルで開催された「三田から世界へ.13」のセミファイナルで拳を交えた。好戦的な両者は開始から打ち合いの展開となった。
気持ちの勝利と松岡
試合は、兄弟チャンピオンの夢を追う松岡弟の気持ちが上回った。体格で勝るサウスポーの松岡は、右ジャブから踏み込む太田に左ボディを決める。対して、太田は低い姿勢で前進すると左右のフックを強振した。だが、中間距離で戦いたい松岡にジャブで先制を許すと徐々に太田の踏み込みが鈍った。終始ジャブで優位に試合をコントロールした松岡がタイトル初挑戦で判定勝利を掴み、兄弟チャンピオンの夢を兄につないだ。
プレッシャーはすごかった
試合後、松岡は「今回の練習は首を痛めてしまって、あまりスパーリングをせずに臨みました。でも、気持ちを強く持ってやれたのが良かったです。相手の太田選手も心が強くて何度も(心が)折れそうになりましたけど、兄と交わした兄弟チャンピオンになる約束があったので、最後まで戦うことができました」と安堵の表情を浮かべた。
丸元大成会長
丸元大成会長は「新(あらた)は気持ちの勝負をしっかりやってくれたと思います。この試合はホンマに気持ちが勝負の分かれ目と思っていたので、よく頑張ったと思います」と愛弟子の戴冠に笑みが溢れた。
楽しかったですと太田
一方、悔しい敗戦となった太田は「楽しかったです。こんな舞台に立つことができてみなさんに感謝です。松岡選手は強かったですね。もっともっと中に入っていく予定でしたけど、ダメでした」と最後は言葉を詰まらせた。