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WBO(世界ボクシング機構)Sフェザー級王者の伊藤雅雪(27=伴流)が13日から静岡・清水市で下半身強化を目的とした3日間のミニキャンプを敢行。午前中は三保の松原、日本平で走り込みを行い、午後は清水市内のトレーニングルーム「バランスアップ」で、伊藤がサラリーマン時代から付き合いがあるという吉田達代表の指導のもと、低酸素およびマシンを使ったサーキットトレーニングで持久力、瞬発力の強化に努めた。
低酸素カプセルで心肺を強化
この合宿は、日本人選手として37年ぶりに米国で世界王座獲得の快挙を果たした伊藤が、7月のWBO世界同級王座決定戦前にも行ったもので、実戦練習に入る前のルーティンワークのひとつとなっている。この後、東京に戻ってフィジカル、ビジョントレーニングを再開し、来週の22日からはロサンゼルスで指導を仰ぐ岡部大介トレーナーを日本に呼びよせ、年末の初防衛戦に向けスパーリングをスタートさせる。さらに11月10日から米国に発ち、もう一人の参謀ルディ・エルナンデス氏と合流。12月中旬までロサンゼルスでトレーニングを重ねる予定だ。
3日目はさすがに疲れが溜まった
イケメン世界王者の伊藤はメディアの注目度も高く、これから年末の防衛戦までバラエティ番組での露出が増えると話す。プラス祝勝会などで多忙な日々を送ってきた伊藤は、「プライベートの時間はなくなったが、皆が喜んでくれるのは嬉しい」と話し、「来年は海外で試合が出来そうなので、次の試合で強さをアピールしたい」とさらなる飛躍を誓った。
注目の初防衛戦は今月末に発表予定
合宿最終日の午後はマシン4台を使ったアイソキネティックトレーニング(等速運動)とエアロバイク(パワーマックス)で仕上げ。同行した伴流ジムの先輩で元ボクサーの久保宗義氏と張り合い、限界まで体を痛めつけていた。
伊藤をバックアップする左:吉田代表と久保氏
「サビ落としの合宿」を経て、実戦モードに切り換えた伊藤は初防衛戦に向け、「前回の世界戦で前に出て戦う感覚が掴めた。次も1ラウンドから攻め、今度は中盤ぐらいに倒したい。そのために課題にあがった下半身の使い方を吉田先生に教わりました。やり始めるとパワーの伝達がこんなにも違うのだと感じています」と修正の手応えを実感。世界を獲ってなお、貪欲に強さを求める伊藤の防衛ロードに期待したい。