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29日(日本時間30日)ドイツ・ケルンで行われる予定だったWBA(世界ボクシング協会)ヘビー級正規タイトルマッチ、王者マヌエル・チャー(ドイツ)vsWBA3位フレス・オケンド(アメリカ)は、チャーのドーピング検査で2種類の違反薬物が発見され試合は中止となった。
マヌエル・チャーvsフレス・オケンド
元ムエタイ王者でもあるチャーは昨年11月に同じくキック出身のアレクサンダー・ウスティノフ(ロシア)とWBAヘビー級王座決定戦でベルトを獲得。レバノン生まれのチャーは戦禍を逃れるため移民としてドイツ人となり、この世界戦でマックス・シュメリング以来、85年振りのヘビー級世界王者となった。過去には銃撃を受け大きな負傷を抱えた時期もあるなど、苦労人王者だったチャーにとって、今回が初防衛戦の舞台であった。
WBAヘビー級も王座乱立
一方、挑戦者のオケンドは、過去に3度のヘビー級世界挑戦の経験を持つベテラン。最後の試合は14年7月のルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)に敗れたWBA世界ヘビー級王座決定戦で、この時は試合後にオケンドから禁止薬物の陽性反応があった。その後、17年に元世界王者のシャノン・ブリッグス(アメリカ)とWBA世界ヘビー級王座決定戦が決定。しかし今度は相手のブリッグスが薬物検査で引っかかり、こちらも試合がキャンセルとなっていた。現在、WBAはスーパー王者にアンソニー・ジョシュア(英国)、暫定王者にテレバー・ブライアン(米国)がいる。今回が約4年ぶりの試合であったオケンド陣営は、他の選手との正規王座決定戦をWBAに希望しており、WBAは相変わらずの王者乱立ぶりをみせている。