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今年5月の統一戦で世界王座から陥落した前WBA・IBF世界Lフライ級王者の田口良一(ワタナベ)が20日、都内の所属ジムで会見を開き、その進退を発表した。田口は5月20日に東京・大田区総合体育館でヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を迎えWBA8度目、IBF初防衛戦に臨んだが、終盤にダウンを奪うも僅か1ポイント差の判定負けを喫し、約3年5ヶ月守り抜いた王座から陥落。試合後は「今後のことは考えられない」とし、これまで進退を保留していた。
今年5月のブドラー戦
5ヵ月ぶりに報道陣の前に姿を現した田口は、「31歳でここが引き際かなとも考えていたが、時間が経つにつれブドラーへのリベンジの気持ちが強くなった。不完全燃焼のままでは終われない。どうなるかは分からないが、現役は続けます」と復帰を宣言した。
新体制での復帰を宣言
同席した渡辺均会長は、「ダイレクトでブドラーと再戦ができるよう交渉に入る」と明かし、タイトルを奪還してフライ級転向のプランを描いた。再戦の時期についても白紙の状態だが、田口は「今から準備をすれば問題ない」と年内を希望。また、前回の試合を振り返り、「ブドラーの映像を見て行けると思ってしまった。その油断が試合にも出てしまい、フワフワした気持ちのままリングに上がり、体も思うように動かなかった」と悔み、「再戦のチャンスがあるのなら、今度は絶対に倒してやるという強い気持ちで挑む」と拳を握った。
新たに田口とタッグを組む梅津氏
会見ではこれまでタッグを組んできた石原雄太トレーナーに替わり、元日本フェザー級王者の梅津宏治トレーナーが同席。ジムの中でもっとも多くの選手を抱える石原氏は今後、田口のフィジカル面を担当し、これまでも何度か田口のミットを持ってきた梅津氏が専属トレーナーに就任した。現役時代から田口と汗を流してきた梅津氏は、「責任重大。体を張ってやっていきたい」と話し、「田口は闘志が凄い。ちょっとした修正でまだまだ伸びる」と後輩の底上げを約束。これに田口も「ガードの低さや、打ち方など技術的な細かい修正をこれから梅津さんとやっていきたい。自分も伸びしろはあると思うし、さらに強くなれると思う」と自身に期待し、「残りのボクシング人生を本気で向き合う」と決意した。
もっと強くなれるはず!
話は今月24日に名古屋で開催されるWBO世界フライ級タイトルマッチ、木村翔(青木)対田中恒成(畑中)にも及び、田口とライバル関係にある田中が「勝ったら田口さんとやりたい」とコメントしたことについて聞かれ、「フライ級を視野に入れているので正直嬉しい」としたが、「フライ級で順番待ちしている選手が他にもいる。僕が階級を上げてそこにいきなり割り込むのも気が引ける」と、田口らしさは健在だった。