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WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級2位の伊藤雅雪(27=伴流)が28日(日本時間29日)、米国フロリダ州キシミーで同級1位のクリストファー・ディアス(23=プエルトリコ)とWBO世界同級王座決定戦に臨んだ。プロ10年目でついに大舞台に立った伊藤は、ベルトを日本に持ち帰ることができたのか?
伊藤が世界王座を獲得!
至近距離でジャブの差し合いからはじまった試合は、伊藤はディアスの左フックにも冷静に反応すると、ラウンド終盤に左ボディを決めてベルト奪取に幸先の良いスタートを切った。3回、ペースを掴みたいディアスに伊藤は真っ向から打ち合うとワンツー、左ボディを決め、4回に右からのワンツーで先制のダウンを奪った。ダメージの残るディアスに連打で攻勢を仕掛けるが、ディアスも左フックを振り抜き抵抗した。5回、守勢を強いられたディアスはプレスをかけて反撃。危険なパンチを交換した。常に先手を取る伊藤は、ジャブから右アッパーを突き上げ、ラウンド終盤にはワンツーの連打を見舞い試合を優勢に進めた。ディアスはヒッティングで右目をカット、左下も腫れ出した。10回、ポイントを挽回したいディアスは右ストレート好打したが、伊藤は一歩も引かず手数を出した。11回、手数の落ちない伊藤は、右ワンツーでロープを背負わせたがラウンド終盤に、左フックを浴びてガクッと腰を沈めた。12回、伊藤はワンツーの連打を見舞うと最後まで果敢に打ち合い明確にポイントを取った。終始、攻撃的なスタイルを貫いた伊藤が、最大9ポイント差をつけて元WBA世界スーパーウェルター級王者の三原正氏以来、約37年ぶりに米国で世界王座を奪取した。
試合後、放送席で「信じられない」と声を震わせた伊藤は、「しっかりやってきたことを出して必ず世界王者になると信じて戦った」。「まだ夢の途中なので与えられるならもっと大きな試合をしたい」と抱負を口にした。