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東京農業大学、東洋大学といった強豪校が優勝戦線から脱落する中で後半戦に突入した『第71回関東大学ボクシングリーグ戦』。今週の土曜(23日)の後楽園ホールでは、ここまで3戦全勝の日本大学と拓殖大学による直接対決がいよいよ行われる。下馬評有利は王者・日本大学だが、かつて兄弟で部をリードした藤田大和(拓大)と藤田健児(同)の卒業後、低迷してきた拓大も、堅実に復調を見せており、この全勝対決こそが今季のクライマックスになりそうだ。
日大対駒大の様子
日大は今季、中央大学に7対2、東京農業大学に6対3、駒澤大学に6対3で勝利した。今年優勝すれば5連覇だが、毎年、安定的に独走しているわけではなく、今年はライト級での苦戦が気になる。拓大戦について梅下新介・日大監督は「いつもどおり、チーム一丸となって大きな4つ目の山を登りきるだけ。チーム及び部員を誇りに思う」と、拓大のみを特別警戒しているわけではない姿勢で話した。
荒本(写真中央)の初陣はそろそろ?
拓大は1週目に駒大に5対4、2週目に中大に7対2、3週目に東洋大に5対4で勝利。先鋒のライトフライ級・重岡優大(拓大)とアンカーであるミドル級・梅村錬(拓大)は特に安定感を持っている。
日大対拓大での1つの鍵は、日本大学がこれまでリングに1度も上げていないスーパールーキーの高校8冠王、荒本一成(日大)を使うかどうか。荒本は1年生ながら3月に行われた第1回山根杯で全日本王者の金城大明(自衛隊体育学校)にもポイント勝ちしており、事実上、ウェルター級の第一人者といえる。
日大対拓大での1つの鍵は、日本大学がこれまでリングに1度も上げていないスーパールーキーの高校8冠王、荒本一成(日大)を使うかどうか。荒本は1年生ながら3月に行われた第1回山根杯で全日本王者の金城大明(自衛隊体育学校)にもポイント勝ちしており、事実上、ウェルター級の第一人者といえる。
危険なスロースターターの柴田(右)
拓大の中洞三雄監督は好調な重量級打線に何らかの工夫を加える可能性も口にしている。
「“全部がうまくいけば勝てる”くらいに不利な試合でここまで勝ってきたのは我々にとって精神的なプラスになっている。かみ合い的には最終週の東農大よりも日大のほうがいい。日大はキャプテンの鈴木稔弘(日大)をライトウェルター級で使ってくるはずだが、こちらのキャプテン、浦嶋将之(拓大)はウェルター級で全勝中。体重にも余裕があるので1階級下で直接対決をさせて、リーグ戦向きな柴田尊文(拓大)を荒本に食らいつかせるのも面白い」(中洞監督)
「“全部がうまくいけば勝てる”くらいに不利な試合でここまで勝ってきたのは我々にとって精神的なプラスになっている。かみ合い的には最終週の東農大よりも日大のほうがいい。日大はキャプテンの鈴木稔弘(日大)をライトウェルター級で使ってくるはずだが、こちらのキャプテン、浦嶋将之(拓大)はウェルター級で全勝中。体重にも余裕があるので1階級下で直接対決をさせて、リーグ戦向きな柴田尊文(拓大)を荒本に食らいつかせるのも面白い」(中洞監督)
最後まで存在感あふれる東洋大と東農大
日大は拓大後の7月14日、最終週で東洋大学戦が控えている。拓大陣営が「最後の東農大戦のほうが日大より噛み合いが悪い」と見たように、日大も、すでに2敗中の東洋大学に噛み合いがいいとも言い難い。今季も最後まで激しい戦いが続きそうだ。