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日本のファン、特に山中のファンにとっては、リベンジを果たして王座奪還という結果が理想だが、ネリの実力や勢いを考えるとそれが容易ではないことも分かっているはずだ。事実、初戦時のオッズ(賭け率)は5対4でネリ有利と出ていたほどだ。
試合は3月1日(木)両国国技館
ルイス・エステバン・ネリ・エルナンデスというフルネームを持つ23歳の王者は、アマチュアで9戦(全勝)したあと12年5月に17歳でプロデビューした。ちなみにこのころ、すでに山中は世界王者になって初防衛にも成功していた。ネリは2戦目から4戦目まで3試合続けて判定勝ちに留まったが、以後はKOの山を築き、16年4月にWBC米大陸バンタム級王座を獲得。3ヵ月後のランキングで世界挑戦圏内のWBC12位にランクされた。次戦では元世界王者ダビド・サンチェス(メキシコ)を4回終了TKOで下して評価を高め、さらに世界挑戦経験のあるサウスポーのリッチー・メプラナム(比)にも2回TKO勝ち。16年12月にWBCシルバー王座を獲得すると、17年3月には山中への指名挑戦権をかけた試合で4回終了TKO勝ちを収めている。このなかで注目すべきは、ネリが自分と同じサウスポーを苦にしていない点と、世界挑戦8ヵ月前の試合(レイムンド・タブゴン戦)と、山中から王座を奪ったあとのノンタイトル戦でダウンを喫している点だ。2度とも好機に攻め急いで被弾したもので、ダメージは浅かったものの防御面の甘さを露呈している。また、挑戦者決定戦では体重オーバーという失敗をしていることも付記しておく必要がありそうだ。
食事管理も強化したネリ
失敗といえばネリは先の山中戦前のドーピングで陽性反応を示したこともあり、再戦に向けて飲食物には細心の注意を払っているという。「メキシコの汚染された肉を食べたために陽性反応が出た」ため、今回は居住地のティファナから国境を越えて米国に行って食料を買い込んでいると伝えられるほどだ。1月末から元世界王者らをパートナーに招いて本格的なスパーリングを行っており、「万全の準備をしてリマッチに臨む」と話している。