12.30 井上尚弥V7戦は前売り完売!

　30日に横浜文化体育館で開催される「FUJI BOXINGダブル世界戦」のメイン、WBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級王者の井上尚弥(24=大橋)対同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=仏)の調印式が28日、都内のホテルで行われた。9月のV6戦で米国デビュー、世界進出を成功させた井上の久しぶりの国内戦とあって、前売りチケットは完売と発表。当日券を残すのみとなった。なお、イベントはWBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級王者の拳四朗(BMB)と合わせダブル世界戦として挙行され、試合の模様は当日フジテレビ系列で全国中継される。

　はじめに、WBO本部があるプエルトリコから来日した立会人、エドガルド・ロペス・サッソ氏が「今や世界中がモンスターと認識する井上のスーパーフライ級最後の試合を楽しみにしている」と挨拶。挑戦者ともに健闘を祈った。続いて調印後にグローブチェックが行われ、井上に日本製黒のグローブが、ボワイヨには青のグローブが用意された。

　会見に移り、7度目の防衛戦を前にしての心境を問われた井上は「コンディションはいつも通り順調。明日の計量を待つだけ」と話し、スーパーフライ級は今年限り、来年はバンタム級で3階級制覇を目指すと明言した。そのためにも「ここでつまづいてはいられない。KOで勝って来年に繋げる。井上尚弥のボクシングをするだけ」と闘志を燃やした。

　一方、来日が遅れていたトレーナーと昨日合流したボワイヨは「これで準備は万全。頭を使った知性的なボクシングをする。日本のファンはサプライズを目撃することになる」と自信を示し、マイクを置いた。

　会見後、報道陣に囲まれた大橋秀行会長は今後の方針について、いろんな選択肢がある中で、井上との対戦に意欲的と報じられたWBOバンタム級王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)への挑戦が有力とし、テテが主戦場とするイギリスに乗り込む可能性もあると話した。
　スーパーフライ級では叶わなかったビッグマッチを黄金のバンタムで目指す井上。2日後のリングでは世界を驚かせた怪物ぶりを発揮してくれるはずだ。

■試合役員
レフェリー/ラウル・カイズJr(米)
ジャッジ/アデレード・バード(米)、ルイス・ルイス(プエルトリコ)、エルナンド・スタイデル(プエルトリコ)
立会人/エドガルド・ロペス・サッソ(プエルトリコ)