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ヘビー級のWBA(世界ボクシング協会)スーパー王座とIBF(国際ボクシング連盟)王座を保持するアンソニー・ジョシュア(28=英)は28日(日本時間29日)、英国カーディフのプリンシパリティ・スタジアムにIBF3位の挑戦者カルロス・タカム(36=カメルーン/仏)を迎えて防衛戦を行った。近い将来の統一戦に向けてジョシュアが存在感を示したのか、それともタカムが大番狂わせを起こしたのか。
〇アンソニー・ジョシュア(英)
10回1分34秒TKO
×カルロス・タカム(カメルーン/仏)
7万4000人以上の大観衆が見守るなか25対1のオッズで有利とみられたジョシュアは、左ジャブから右ストレートを繰り出して早々と主導権を握る。距離を潰さないと思ったように仕事ができないタカムは飛び込む機会を狙うが、距離とタイミングが掴めない。ジョシュアがポイントを重ねて迎えた4回、王者は接近した際に左フックを浴びせてダウンを奪った。その後もジョシュアの左ジャブ、右ストレートがタカムを脅かすが、挑戦者も決定打は許さない。ラウンドを重ねるごとにタカムの右目上の傷が深くなりドクターの診断を仰いだが、試合は続行。迎えた10回、ジョシュアが右アッパーから左右をフォローするとタカムがふらついた。甚大なダメージが感じられたわけではないが、負傷のこともあったのだろう、レフェリーが割って入った。リング上でマイクを向けられたジョシュアはWBC(世界ボクシング評議会)王者デオンタイ・ワイルダー(米)との統一戦について、「彼は口ばかりじゃないか。本物の試合がしたいなら俺が相手になってやるよ」と吠えた。IBF王座4度目、WBAスーパー王座初防衛に成功し、20戦全KO勝ちにレコードを伸ばした。となった。「ジョシュアは優れた選手だが、なぜ止められたか分からない」とレフェリーのストップに納得がいかない様子だった。40戦35勝(27KO)4敗1分。
前座ではディリアン・ホワイト(ジャマイカ/英)対ロバート・ヘレニアス(スウェーデン/フィンランド)のWBCシルバー・ヘビー級王座決定戦が行われ、ホワイトが3対0の12回判定勝ちを収めた。WBA8位、WBC3位、IBF6位、WBO5位のホワイトは23戦22勝(16KO)1敗、IBF9位、WBC16位のヘレニアスは27戦25勝(16KO)2敗。
同じく前座ではWBA女子ライト級王座決定戦も行われ、12年ロンドン五輪女子ライト級金メダリストのケイティー・テイラー(アイルランド)が、前日計量で体重オーバーのため失格になったアナイ・エスゼル・サンチェス(亜)に99対90(三者)の10回判定勝ちを収めた。プロでも世界一の座についたテイラーは7戦全勝(4KO)、サンチェスは20戦17勝(9KO)3敗。
この日は英国代表として16年リオデジャネイロ五輪に出場した3選手が前座に出場し、クルーザー級のローレンス・オコリー、ガーナ出身のライトヘビー級ジョシュア・ブアチ、ライト級のジョー・コーディナが揃って勝利を収めた。アダン・ウィリアムス(英=3戦1勝2敗)に3回TKO勝ちを収めたオコリーは6戦全勝(5KO)。サドゥ・サール(仏=19戦10勝4KO7敗2分)に6回判定勝ちを収めたリオ五輪ライトヘビー級銅メダリストのブアチは3戦全勝(2KO)。レステル・カンティジャーノ(ニカラグア/スペイン=12戦3勝2KO9敗)に4回判定勝ちを収めたコーディナは5戦全勝(4KO)となった。