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国内屈指の強打者として知られている日本スーパーフェザー級王者の尾川堅一(29=帝拳)が1日、後楽園ホールで開催された「第562回ダイナミックグローブ」のメインイベントに出場。同級13位の山元浩嗣(33=ワタナベ)を迎えて5度目の防衛戦に臨んだ。前日計量でKOにこだわると語った尾川と37戦目で初のタイトルマッチの舞台に立ったフィリピン修行から戻ったベテランの対戦に注目が集まった。リングサイドには、同じ階級で東洋太平洋とWBOアジアパシフィックのベルトの王座を統一している伊藤雅雪(伴流)の姿があった。
尾川の強打が爆発した
初回、ベルト奪取に闘志を燃やすサウスポー山元が頭を振りながら上下にパンチを伸ばすが、尾川は慌てることなく距離を詰めると左フックでバランスを崩させ、ラウンド終盤にワンツーで先制のダウンを奪った。ピンチを迎えた山元は2回、右へのスイッチを試みるが、尾川の重厚なプレスに後退すると右ストレートから右アッパー、さらに右を浴びてダウンを喫した。山元はなんとか立ち上がったが、チャンピオンはチャンスを逃さず! 右ストレートをもう一発見舞ったところでレフェリーが試合をストップした。
結果には満足している
3試合ぶりのKO防衛をはたした尾川は「今回は狙って倒すことがテーマだった。左の煽りでダメージを与えて右ストレートでダウンを奪い練習通りにできた。右だけでないことがアピールできたと思う」と手応えを口にした。今後については「もらえるベルトは全部ほしい。ただ、こればかりはタイミング次第なので決められた試合を勝っていくだけ」と話した。
こんなに早く終わるとは…
33歳で初のタイトル戦に挑むも失敗に終わった山元は「序盤から勝負するつもりで、もっと距離を縮める予定だったが、何もできずに終わった。相手の右ストレートは見えなかった。ドスンという感じではなかったが効いてしまった」と肩を落とした。
伊藤雅雪(伴流)
この試合を観戦したOPBF・WBOアジアパシフィック同級王者の伊藤雅雪(26=伴流)は「スピードに差があった。山元選手は右に反応ができていなかったのでこうなると厳しくなる。尾川選手は勝負を決める時にしっかり決める強さを見せた」と感想を語った。