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[試合後会見]2017.6.8

壮絶な打撃戦にホールが揺れた!

 日本スーパーライト級王者の麻生興一(31=三迫)が8日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで同級1位の今野裕介(28=角海老宝石)を迎えて初防衛戦に臨んだ。試合は序盤から激しいパンチの応酬となった。
麻生が生き残った
 今野がジャブで組み立てるのに対し、麻生はいつも通り距離を詰めてボディを叩いて体力を削りにかかった。麻生が豊富な手数で攻め立てたが今野は真っ向から打ち合うと、4回に左フックを決め腰を沈めた。前半終了時の公開採点は2者が48-47で今野、1者が48-47で麻生となった。ポイントで劣勢の麻生は8回、右フックから怒涛のラッシュでダウン寸前まで追い込み挽回。しかし、このピンチを乗り切った今野は続く回にワンツーをヒットし流れを譲らなかった。今野が優勢で迎えた最終10回、麻生は距離を縮めて右フックを決めるとロープに詰めて連打。防戦一方になった今野をレフェリーが救い出した。麻生が劇的な逆転KO勝ちで初防衛を飾った。
セコンドに感謝している
 死闘を制してベルトを守った麻生は「疲れました。穴チャンピオンが生き残りましたね」と苦笑い。「向こうの戦略にハマってしまったが気持ちでカバーした。へこたれそうになったが、それは相手に失礼だと思ったので頑張った」とコメントした。
 次戦は未定ながら「いろいろな事情があると思うが、個人的には仲良くさせてもらっている兄貴分のバレンさんと気持ちの入った打ち合いがしたい」と9年前の東日本新人王決勝戦で対戦し引き分けている日本同級12位の細川バレンタイン(36=角海老宝石)との対戦を熱望した。
最後はフワフワしてしまった
 あと一歩のところでベルトを逃してしまった今野は「ポイントは微妙だと思ったので後悔したくないと思って前に出た。最初から根比べしようと練習していたが、相手はとにかく粘り強くしつこかった」と唇を噛んだ。
井上浩樹(大橋)
 この試合を観戦した日本同級7位の井上浩樹(25=大橋)は「見ていて面白い試合だった。お互いに気持ちが強かったが、麻生選手の方が少し上回っていた。機会があるなら是非挑戦したい。ただ、その前に戦わないといけない相手がいるので勝っていきたい」と感想を口にした。 
採点表

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