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[香港試合速報]2017.5.13

香港のメインは後藤あゆみ!

 13日、香港コンベンションセンターで開かれたDEFプロモーション主催の『DEF FIGHT NIGHT15』は、メインイベンターが日本のOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者・後藤あゆみ(ワタナベ)。ほかにも前回から連続参戦の渡邉卓也(青木)やWBOアジア太平洋フライ王者・木村翔(同)、かつてマカオでレックス・ツォー(香港)に敗れた松山真虎(ワタナベ)、山本ライアン(同)ら、日本のジムから5人が参戦し、拍手喝采を浴びた。
山本は日本勢の第1試合を制せず
 フィリピン人の父を持ち、フィリピンで生活してきた山本。だがこの文化の違いで、日本のリングではNGとされる背中に大きな墨を入れてしまい、異例の香港デビューとなった。すでに日本に妻子がおり、「家族を喜ばせるためにも勝って帰りたい」と言っていたが、体重調整から苦戦したこともあってか、タボ・マッサウ(南ア)に力んだパンチを時折ヒットさせるのみで消極的だった。0対2の判定負けに「準備から試合まで不慣れを露呈してしまった。次回はベストパフォーマンスを見せたい」と挽回を誓った。
オマヤオは強かった?強くなった?
 飛ぶ鳥を落とす勢いのスーパースターとなったレックス・ツォー(香港)に3年前、マカオで倒された松山がリベンジの意を込めて今回乗り込んだ香港。相手のクリソン・オマヤオ(フィリピン)は井上尚弥(大橋)のプロデビュー戦の相手であり、そのときは未来の「怪物」のボディブローで4回に倒されているが、今回は適確なポジショニングで松山の前進をいなしていく。松山も執拗にボディを攻める意地を見せたが、アッパーやストレートをかわし際にも何度も打たれ、ほぼフルマークで判定負け。「自分の距離を最後までつかめなかった」と完敗を認めた。
渡邉はケジメのKOで香港2連勝
 目の肥えた日本のボクシングファンにとっては、おそらく「格下のタイ人を倒し損ねた」ととらえる判定勝ちで前回、会場をなんとスタンディングオベーションに包み込んだのが渡邉だった。「“すばらしいテクニックだった”って退場するときも握手をいっぱい求められました」と誰より戸惑っていたのは渡邉自身だったが、いずれにせよ今回のメンバーで唯一、2大会連続の『DEF FIGHT NIGHT』参戦となった。自身のこだわりとして「2試合連続で判定までもつれ込むわけにはいかない」と宣言していたとおり、2回、左フックをテルダチャイ・ドンモンツリー(タイ)の顔面からボディにつなげて悶絶させた。観客はもちろん大喜び。前回と同様、大歓声で引き上げる渡邉を見送っている。
観客を喜ばせた木村のラッシュ
 渡邉の同門であり、WBOアジア太平洋王者の木村には、「勝てば次はビッグマッチ」のオファーもあったそうで「それなら勝つだけではダメ」と豪快が攻めた。サクシス・チャイヨンジム(タイ)を初回からダウンを奪って2回にKOフィニッシュ。「こうなっちゃうと、逆にもう少しいろいろ試したかった」とはやや小憎い試合後のコメントだった。
現地は後藤のプロモートに意欲満々
 後藤の相手、スマンサー・バエンカム(タイ)は前日計量からバタついたが、試合では被弾が増えても精神的に折れないプライドをしばらく見せた。だが後藤の長いジャブをかわせず、4回、そのまま連打に入ったところでレフェリーがストップ。試合後の記者会見で、現地メディアに後藤は「香港は第二のホームタウンです。課題を修正して、またこの街のリングに上がりに来ます」と笑顔を見せた。観客動員数は1400。

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