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[試合後会見]2017.4.13

伊藤雅雪の初防衛戦

 年内の世界初挑戦を目指すWBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(26=伴流)が13日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントで同級5位ロレンゾ・ビラヌエバ(31=比)を相手に初防衛戦に臨んだ。勝ち方にこだわると語った伊藤がどのような戦いを見せたのか――。
最後はしっかり倒した
 初回から右ストレート、左ボディを決めた伊藤は2回、右ストレートを振り抜き先制のダウンを演出。しかし、タフなビラヌエバも左ストレートを返しその後は粘りを見せた。7回、伊藤はロープに詰めて連打でフィニッシュを狙ったがここでも仕留めきれず。9回、右ストレートでようやく2度目のダウンを奪うと、再び強烈な右を打ち込み試合を終わらせた。伊藤が昨年12月に獲得したタイトルの初防衛に成功した。
殻を破りたい
 右目を大きく腫らせ、氷水で冷やしながら会見に臨んだ伊藤は「3ラウンドに右目を痛めて相手が2重に見えた。こんなところで負けるのかと思ったが気持ちで負けたくなかった。しんどい試合でした」と激戦を振り返った。相手のビラヌエバを「見た目以上にパンチが強くて硬かった。パンチ力はこれまで戦ってきた中で一番あった。単調な攻撃だったので助かった」と評価。「アクシデントのある展開で勝ち抜けたのは良い勉強になった。今後は相手が誰であれ、モチベーションの上がるサバイバル戦がしたい」とビッグマッチを望んだ。
試合をエンジョイした
 一方、タイトル獲得に執念を見せるも、最後はキャンバスに沈んだビラヌエバは「伊藤は右ストレートが強かった。目を痛めているのが分かったので狙ったがダメだったが、楽しむことは出来た」と伊藤の強さを認め、試合内容には満足していると語った。
尾川堅一(帝拳)
 この試合をリングサイドで観戦した日本同級王者の尾川堅一(帝拳)は「相手に怖さがなかったのでいつ倒すかと見ていた。伊藤選手はバランスが良いですね。ただ、俺だったらもっと早く倒せていた」と感想を語った。国内屈指のハードパンチャーは「(伊藤選手は)僕の好きな間合いで戦ってくれる。今日はサスウポー相手の試合だったので、オーソドックスとの試合が見てみたい。皆さんが対戦を望んでいると思うし、興味があるので機会があれば戦ってみたい」とスーパーフェザー級頂上決戦に前向きな姿勢を見せた。
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