フェザー級の未来を担う一戦は?

　ボクシングファン期待の一戦として注目されてきた日本フェザー級14位溜田剛士(23=ヨネクラ)とOPBF東洋太平洋同級12位阿部麗也(23=KG大和)が17日に後楽園ホールで開催された「スヴェンソン・エキサイトボクシング」のセミファイナルで激突。初回から緊張感たっぷりの攻防を見せた。

　溜田がプレスをかけてワンツーで攻勢をかけるのに対し、サウスポー阿部は鋭い左ストレートを合わせてヒットした。阿部の多彩なコンビネーションと溜田の力強い左ボディの交換となったが、中盤以降、阿部のジャブが冴えわたると溜田は懐に入ることができなくなる。阿部の左ストレートが面白いように決まると溜田は守勢を強いられるようになり最後はダメージの深さを考慮したレフェリーが試合をストップ。阿部がランキング入りを濃厚とする大きな一勝を手にした。

　5連勝した阿部は「向かい合ってイケると思った。何度かボディで攻撃を止められたが、それ以外は自分のペースで進めることができた」と笑顔で試合を振り返った。試合後、交際歴1年の彼女をリングに上げて108本のバラを手に公開プロポーズした阿部。「勝ったら結婚を申し込もうと思っていた。負けることは考えていなかったが良いプレッシャーになった」と初めから計画していたことを明かした。

　一方、初のKO負けを喫することになった溜田は「軽いパンチをもらってしまった。カッとなってしまうところなど全部悪いところが出てしまった。効いたパンチはなかったが、ポイントで負けていたし止められたのは仕方ない。出直します」と敗戦を素直に受け入れていた。