井上尚弥、拳は問題なし

　9月4日(日)の神奈川・スカイアリーナ座間で同級3位ペッチバンボーン・コーキャットジム(タイ)を迎え3度目の防衛戦を行うWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(23=大橋)が28日、横浜市内の所属ジムで練習を公開した。試合の模様は当日夜7時からフジテレビ系列で放送。

　日本では5戦4敗のペッチバンボーンだが、黒星の多くはキャリア初期のもので、直近の敗戦は12年9月の現WBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(ワタナベ)、13年9月の現WBA世界同級2位の石田匠(井岡)の2試合のみ。戦績は46戦38勝(KO18)7敗1分で、ここ3年は16連勝と好成績を残している。

　戦績以上に難敵を迎える井上は、階級上の世界ランカーを海外から呼び寄せ、ここまで100ラウンド近いスパーリングを消化。パワー負けすることなくディフェンス強化の課題をクリアし、大きな手応えを掴んだようだ。

　懸念される拳の状態も問題なし。フルに打てるまでに回復したが、再発防止のためにもバンデージの巻き方から工夫し、試合では拳と相談しながら7〜8割に抑えるとのこと。それでも、ここと決めた場面では爆発したいと話した。

　練習では約30分、縄跳びやシャドーなどで汗を流し、父・真吾氏とのミット打ちでは打ち終わりを意識しながらコンビネーションを確認。勝ち方が問われる地元・座間での防衛戦に向け、あとはコンディションを整えるだけとなった。